このページでは心理カウンセリング(以下カウンセリング)について一般の方ができるだけわかり易いように説明していきます。

国、学会、先生方(研究者・公認心理士・臨床心理士・カウンセラー)などによって定義づけや考え方が異なることも少なくありませんが、一般の方がカウンセリングに興味を持ったり、カウンセリングを受けようと考えている状況に対して少しでも参考になればという思いで記述していきます。

もくじ

カウンセリングとは


カウンセリングは英語で「counseling」と表記し、カウンセリングを受ける相談者・来談者のことをクライエント(英語:client)、カウンセリングにて相談を受け心理的援助を行うものをカウンセラー(英語:counselor)と呼びます。

カウンセリングは、クライエントが会話などを通じて自らに向き合い、理解を深めたり、気づきなどを経て、心理的変容や行動変容が起き、解決や解消、軽減、悩みではなくなるなどのための専門的な相談援助行為です。

過去にカウンセリングのイメージを一般の方にお聞きしましたら「いろいろ悩みや話を聞いてくれたり、話すところ」というイメージも多かった印象があります。

話を聞いてもらうことは基本的な大切な要素で、話をしていくだけで困り事が軽減したり、解決していくこともあります。

クライエントが話を聞いてもらった充足感や満足感のみならず、自分自身や問題・悩みへの気づきや理解が深まったり、心理的な変化や行動に変化が起きて、問題や悩みが解決・解消・軽減したり、気にならなくなる・悩みではなくなることが実現するためにカウンセリングがあります。

聞いてもらう受動的な要素もありますが、話していく中でクライエント自身で気づいていく、理解していく主体的な要素も重要なポイントです。

主体的(しゅたいてき)とは、自分の意志・判断に基づいて行動するさま。例)「主体的な行動」

デジタル大辞泉(小学館)

そのためには、できる限り主体的にクライエントが向き合えるカウンセリングを行っていくことが重要です。

カウンセリング終了後の人生において、そのような経験が実生活で生かされて主体的に問題や悩みの解決を行う能力を育てる機会がカウンセリングとも言えます。

自分では抱えきれなくなった心理的苦痛や過度なストレスの状況のみカウンセリングを行うだけではなく、自分自身と向き合う機会として利用し、その成長を目的に行うカウンセリングもあります。

実生活で関係のない第三者であり、専門的なカウンセリングの知識、技術、臨床経験を持った「黒子(くろこ)」のような存在に受容、共感されながら話していく作業は友人や家族に相談することとはまた異なるものです。

適切なカウンセリングはクライエントの主体的な解決能力を向上させることを大切にしています。

次にクライエントの視点からカウンセリングについてより詳細に説明していきます。

自分が話したい内容を話せるの?

友人や家族、知人、社内の人、学校やコミュニティーの中での人達に話す場合、遠慮やその後の関係性などを意識的であったり無意識的に感じ、なかなか本音や思っていることを言えないことが多くあるものです

もちろんその場の中でしか伝えることができないことも多くあると思いますが、カウンセリングではカウンセラーという第三者によって守秘義務に守られて話すことができます。

自分のペースで自分の気持ちを話していくことや受容・共感的態度で理解されていくことで癒えていくもの、スッキリしていくもの、問題ではなくなることがあります。

カウンセリングの中で自分が話したい内容を話していくことができますが、状況によってそこにこだわらない方が良い状況もあります。

問題の解決を目標にしている場合、自分が話したい内容を話したい形でカウンセリングを進めても一向に進展しないことがある時には、話すことだけにこだわらず、気づきや理解、心理療法などを検討することが必要かもしれません。

またカウンセリングは時間が限られており、それなりの金額もかかるため、自分のペースで話していくことによって良い場合もあれば、結果として進展しない場合もあるため、カウンセラーには適切な誘導が必要であるケースもあります。

またクライエントもこのことを理解しながら話していくことも必要な場合もあります。

カウンセラーの技量や経験もあると思いますが、クライエントにとって最適な流れや内容にしていくことが大切です。

カウンセラーとクライエントの息が合ってくると言わずともわかるような心地よいカウンセリングになっていきます

どんな相談でもいいの?

困り事、問題、悩みなど多種多様なご相談をお話いただけます。

人間関係の問題やストレス
家族関係の問題やストレス
友人関係の問題やストレス
職場での問題やストレス
学校での問題やストレス
心の病気
からだの病気や症状に対する心理的問題やストレス
学校での適応について
社会での適応について
恋愛の問題やストレス
将来についての悩み
よりよい人生にしていく

などがご相談できます。

一部相談内容によっては別の専門家、専門機関に相談頂かなければいけないこともあります。

その場合、医師、弁護士、医療機関、行政機関、児童相談所、精神保健福祉センター、勤労者メンタルヘルスセンター、自殺総合対策センターなどへ連携が必要なケースがあります。

大きく相談を大別すると「問題や悩みを解決・軽減させていく為の相談」と「よりよい人生を歩むための自己成長の為の相談」があります。

どんな時にカウンセリングを利用すればいいの?

自分ひとりでは抱えきれないくらいの限界に達した時でないとカウンセリングを利用してはいけないわけではありません。

一般的な悩みが続いている、苦しい状態が続いている状態でも利用されますし、欧米では早期問題解決や自己理解、自己研鑽のために主体的にカウンセリングを利用されることもあります。

多くの場合、自分の「どれくらいでカウンセリングを利用するか?」という価値観やイメージなどの影響によって決定されることが多いかもしれません。

今でも「病んだ時にカウンセリングに行く」のようなイメージをもたれている場合も少なくありません。

確かにそういう場合もカウンセリングを利用されますし、実際はもっと幅広く利用されています。

カウンセリングが終了した後に自分の力で乗り越えていく力が育っていく方向で行うものですので、カウンセリングのイメージや理解が一般認識には偏っているかもしれません。

ですのでクライエントの自己成長・研鑽を阻むようなカウンセリングには注意が必要です。

頼ったり、サポートしてもらうだけがカウンセリングではありませんので、より問題や悩みを解決・軽減しやすくする場と捉えることも大切です。

カウンセリングの料金の目安は?

無料で行えるカウンセリングとして学校や企業内カウンセリング、公的機関や児童相談所などの一部で行えるものがあります。また民間では、初回のみ無料という形で提供されているケースもあります。

カウンセリングではないですが、相談という形で言うと公的機関や厚生労働省の無料相談などが利用できます。

精神科や心療内科でのカウンセリング費用はおよそ3000円~8000円くらいが多いかもしれません。一部保険が適応されるケースもある場合があります。

一般のカウンセリングルームや相談でのカウンセリングは、5000円~12000円くらいが多いかもしれません。

※上記金額は統計的な実データではありません。

どのくらいの期間と間隔が必要?

カウンセリングの期間に関して、相談するカウンセラーによって異なります。

数回~数十回などのカウンセリング回数の開きがあり、3ヶ月~数年という年数も開きがございます。

相談内容として問題や困り事、悩みに関する「治療や改善に関する相談」であるのか?より良い人生にしていく「自己成長に関する相談」であるのか?によっても異なります。治療や改善を行ったあと自己成長を行うカウンセリングを行う場合も少なくありません。

また相談内容の内容によって早く終わる場合もあれば、ゆっくりじっくり地道に行う必要があるものもあります。

早く、安くできることが現代では求められる傾向がありますが、あまり過度にそれらを求めるあまり、良い結果を得られないこともあります。

カウンセリングはカウンセラーの知識、技量やクライエントの臨む姿勢、状況や環境の変化、相性などによって流動的になるため確約した期間を最初に答えることが難しい領域です。(経験的な目安は出せる場合もあるかもしれません)

カウンセリングの間隔ですが、クライエントの相談内容や状況、カウンセラーの見立てと手法により異なります。

よくある事例としては、最初はカウンセリングの間隔をあまり開けずに行い、改善状況によって間隔をあけていく方法がよく採用されています。

事前にしっかりカウンセラーに相談し、ある程度納得できる形でカウンセリングに入るといいですね。

内容もカウンセラーによって大きく異なる?

臨床心理士や公認心理士など大学や大学院にて学んでいるカウンセラーもいれば、通信教育や民間の短期の講座で学んでカウンセラーになったかたもいます。また学会に参加し、論文発表など臨床と研究を行うカウンセラーもいます。

玉石混同と言われるこの業界において2019年に国家資格として「公認心理師」資格が誕生しました。

資格によってある程度の信頼の目安になります。

しかし人生経験が豊富で民間でカウンセリング知識・技術を学び、実践を通して素晴らしいカウンセリングを行う方もいます。

また当初は、良いカウンセラーであっても方向性が変わってカウンセリングが変わる場合もあり、あまりよくないと思われていたカウンセラーが勉学と研究、臨床経験を積んで非常に高いレベルのカウンセリングを行うこともあります。

カウンセリングは、倫理的問題を生みやすい構造になる場合があり、倫理規定をしっかり守らなければいけません。そういったところがホームページなどでどのように捉えているかわかると思います。

また現実をよりよく生きるためにカウンセリングを行うのに対し、かえって余計に生き難くなるようなカウンセリングがあることにも注意が必要です。

心理療法やカウンセリング技法もカウンセラーによって異なります。※同じ技法や療法でもカウンセラーによって雰囲気や手順や手法が異なることがあります。

学術的研究が多い技法もあれば、開業カウンセラーが開発した技法もあります。公的なエビデンス(科学的根拠)が多いものもあれば、ほとんどないものもあります。

このあたりが難しいのが、エビデンスや多くの研究があれば全員に効果があるというわけではなく、エビデンスがほぼないものでも効果がある方もいます。

しかしながらエビデンスはこれからも根拠として重要視できる大切な公益的なものです。

カウンセラーがクライエントに応じて最適なカウンセリング手法や心理療法を用いて最適な結果になるようにしていくことが最も大切かもしれません。

一概に言えないことが多いですが、

どんな資格を持っているか?
カウンセラーとして職業の倫理規定をしっかり守っているか?
どれくらい勉強して、自己研鑽を続けているか?
クライエントの主体性を大切にしているか?
カウンセラーの人間性や社会性
知識や技術と同時に臨床経験はどれくらいあるか?

などを総合的に見ながら判断しなければならないかもしれません。

アドバイスはカウンセリングでは行わない?

クライエントの主体性を大切にしているカウンセリングでは、安易にアドバイスや助言を行わないものですが、その限りではありません。

カウンセラーの過去の経験の開示や似た症例の紹介、そして助言やアドバイスがクライエントにとって重要な意味や効果をもたらすことがある場合があります。

なによりクライエントにとって最適な方法を模索してくのがカウンセラーには必要とされています。

アドバイスも自分で答えを見つけていくのも両方大切ですね。

確証バイアスって何?

人間には無意識的に自分の考えを肯定したり、証明できる情報を集めてしまい、反対意見や反する情報を無視してしまう確証バイアス」という心理作用があります。

カウンセラーはもちろんのこと、クライエントもこの「確証バイアス」が過剰に働きすぎていないか少し気にすることが必要な場合があります。

「向き合いたくないエリア」でよく起きることがありますが、慎重にカウンセラーと話しながら最適なペースで進めていく選択も考える必要があります

その場合、苦しいこともありますが、その分乗り越えた時に一回り大きな自己成長に繋がる感覚を得ることもカウンセリングできることです。

そんな確証バイアスですが、人生にはある程度は必要であったりします

優しさと過剰な優しさの功罪?

カウンセラーがクライエントに対して受容的態度(受け入れる)や共感的態度をもって優しく温かく接することは安心感を与え、信頼関係を構築し、より良い結果をもたらすカウンセリングには必要な要素です。

しかし過剰に優しくなることでクライエントが向き合う問題を除外する結果になったり、カウンセリングで適切ではない甘えや依存の構造を作ってしまうことがあってはなりません。

このことはカウンセラーは然り、クライエントも理解しながらカウンセリングに臨んでいただきたくことがより良いカウンセリングにしていくためには必要です。

「対決」も大切な時があります

カウンセラーのイメージは優しく受け入れてくれるイメージがあると思います。

カウンセラーは受容的な態度ですのでその要素もありますが、それだけではカウンセリングが成り立たないことがあります。

問題や悩みのカウンセリングを進めていくとクライエントがどうしても避けてしまいたくなるような何かがあったりするものです。

これは「焦点化への抵抗」といいます。

その避けているものこそ向き合うと問題や悩みの解決にグッと近くなることが少なくありません。

向き合いたくない気持ちに寄り添いながらも問題に焦点を当てられるよう少しつきつけるような「対決」という手法を用いる場合があります。

信頼関係(ラポール)やタイミングなど慎重に行うことが大切ですが、その「対決」によって向き合うことが可能となり、大きな問題も乗り越えていくことができたりするものです。

カウンセリングを利用される目的


同じ問題や悩みを持っている方でもご相談される「目的」は異なることもあります。

・治療や今行われている治療の併用として
・問題や悩みの解決
・問題や悩み、症状の改善
・問題や悩み、症状の軽減

といった変化・変容を目的とした相談もあれば、

・話したい
・聞いてもらいたい
・第三者に明かしたい内容がある

といった話すことや聞いてもらうことを目的とした相談もあります。

またカウンセリングや心理的アプローチを用いて自分を成長させたい目的があったり、こころの健康や維持、増進、予防を目的とした利用もあります。

カウンセリングで言えば、自己理解を深めるためにカウンセリングを用いるというご利用目的の方もいらっしゃいます。

このように多種多様な目的がありますが、自覚的に目的が明確でないこともあります。

そういった場合でも、カウンセリングなどを行っていくことにより目的が見えてくることもあります。

カウンセリングの種類


カウンセリングの技法や種類は非常に多くありますが、大きく分けると

・指示的カウンセリング
・非指示的カウンセリング
・折衷的カウンセリング

の3つに分けることができます。

指示的カウンセリングとは、カウンセラーがクライエントに説得、助言、指導、教育を積極的に行うカウンセリングです。

これはカウンセリングではないんじゃないか?と思う方もいるかもしれませんが、指示的な技法もクライエントにとっては非常に有益なことも多くあります。

カール・ロジャースらの来談者中心療法が提唱されるまでは、指示的なカウンセリングが中心的な考え方でした。

非指示的カウンセリングは、説得や助言、指導を行わず、積極的にクライエントの話に耳を傾け、共感、繰り返し、明確化などを行っていくカウンセリングです。

クライエントの主体性を大切にし、自らが気づき、自らが立て直すことができるという考えのもと非指示的カウンセリングが行われます。

現在の「カウンセリング」という言葉は、この非指示的カウンセリングのイメージがある方も多いかもしれません。

実際に「カウンセリング」「クライエント」という言葉は、ロジャースによって生み出されて提唱された言葉であり、患者を治療するといった従来の考え方から脱却した新たな概念として広まっていきました。

近年では非指示的カウンセリングがよく用いられますが、クライエントに応じて適切に指示的・非指示的なカウンセリングを行うといった「折衷的カウンセリング」も多くなってきております。

クライエントに応じて柔軟に対応するカウンセリングが現在の主流となっておりますが、指示的カウンセリング専門、非指示的カウンセリング専門といったように専門的にそのスタイルでカウンセリングを行っている方もいらっしゃいます。

また指示的・非指示的・折衷的といった分別ですべてを説明できず、カウンセラーによって使う技法や態度、臨床経験、人生経験、性格やパーソナリティなどの違いがあります。

しかしカウンセリングの種類の大きな特徴として知っておくと役に立つかもしれません。

また心理療法別に4つのアプローチに分けることができます。

・フロイトの精神分析を起源とする「精神力動論」
・認知行動療法の理論である「行動論・認知論」
・来談者中心療法などの「体験論」
・家族療法などの理論である「システム論」

詳しくはこちらをご覧下さい。

カウンセリングの効果


○わかってもらえた、すっきりしたなどの充足感や満足感
○心理的・精神的症状の改善や寛解
○抱えている問題や気持ちを整理できる
○別の視点や客観的な視点から問題を考えやすくなる
○問題やストレス処理能力の向上
○生活の質QOLの向上
○考えたり、気にしたり、悩む時間が減る
○可能性という資源を発見し、活用できる
○ほかの行動や考えることに時間が使えるようになる
○自己理解、自己肯定感、自信などの適正な向上
○ストレスや問題が減る
○対人関係スキルやコミュニケーション能力の成長
○主体性を高めることが出来る
○生きにくさの軽減や生きやすさの向上
○ストレス軽減による体への悪影響の軽減
○ストレス対処能力(コーピング力)の向上
○ストレスレジリエンス(耐久性・回復性)の向上
○メタ認知(客観視)の獲得

などがカウンセリングの効果として挙げられます。

悩みや問題を扱うことが多いカウンセリングですが、クライエントの「可能性の発見(再発見)」があることも多く、効果として期待できるものです。

カウンセリングと心理検査


統計的分析により作成された客観性のある検査で知能検査、発達検査、人格(性格)検査などがあります。

主に精神科や心療内科など医療機関で臨床心理士などにより検査やテストを受けられるケースが多いかと思います。

知能検査として田中ビネー知能検査やウェクスラー式知能検査(WPPSI・WISC・WAIS)があり、得意分野や苦手分野などの参考になります。

発達検査として、自閉スペクトラム症検査や注意欠如/多動症検査などがあります。

人格(性格)検査として、ロールシャッハテスト、バウムテスト、TEG(東大式エゴグラム)などがあります。

心理検査の方法として、質問紙法、投映法、作業検査法などがあります。

カウンセリングと心理療法


カウンセリングを進めながら状況や問題によって様々な心理療法を用いることが少なくありません。

心理療法には、

・認知行動療法
・精神分析的心理療法
・EMDRや系統的脱感作などの行動療法
・自律訓練法などの催眠療法
・交流分析やナラティブセラピーなどの精神分析
・来談者中心療法やポジティブ心理学
・神経言語プログラミング(NLP)やブリーフセラピー
・家族療法
・箱庭療法やダンスやアートなど芸術を利用した療法
・森田療法や内観療法など日本で生まれた療法

などがあります。

上記の心理療法の一部を簡単に以下にご紹介します。

認知行動療法

ものの受け取り方や考え方などの認知に対してアプローチする認知療法、行動に対してアプローチしていく行動療法、からだなどにアプローチをするリラクセーション法などがあります。

エビデンスが多く、様々な応用がされています。

精神分析的心理療法

フロイトの創始した精神分析を応用した心理療法で、自分の心に浮かぶことを話していく、無意識を意識化して自分の知らない自分に気づいていくアプローチが代表的です。

EDMR

心的外傷後ストレス障害(PTSD)に対する有効性が知られている新しい療法で強迫性障害、パニック、恐怖症、うつなどへも用いられています。

眼球運動を利用して記憶やトラウマに対してアプローチしていきます。

系統的脱感作療法

不安や恐怖の階層表を作成し、リラックスしながら弱い不安や恐怖をイメージ徐々になれていき、より強い不安や恐怖に馴れて行く心理療法です。

自律訓練法

自己暗示によって気持ちを安定させたり、心身をリラックスさせ自律神経を整える効果が期待できる健康の増進を図る催眠療法です。

交流分析(TA)

エリック・バーン博士によって創られ、構造分析、やり取り分析、ゲーム分析、脚本分析の4つの基本理論を軸とした心理療法です。

「自分もOK、あなたもOK」、「変わるのは相手ではなく現在と将来の自分だけ」、「その運命は自分自身が決めることが出来る」という哲学があります。

ナラティブセラピー

自分を語る物語が自己を形成するという考えに立脚し、新たな物語を生むことで新たな自己を形成していく家族療法の流れから生まれた心理療法です。

来談者中心療法

すべての来談者(クライエント)は自分の問題を解決していける潜在的な力を持っている前提から非指示的姿勢、肯定的配慮、共感的な理解などの態度を大切にしている心理療法です。

ポジティブ心理学

人間のポジティブな側面(幸福、幸福感、性格的強み、PTGなど)に焦点を当てること、ストレスからの回復力(レジリエンス)、没入体験(フロー)など既存の心理学や心理療法であまり取り扱われなかった有益なテーマや研究があります。

ブリーフセラピー

「何が原因か?」という原因に注目するのではなく、「今ここで何が起きているのか」を重要視する短期間で改善、治すことを目標にした心理療法です。

問題の中で既に解決していること、何か別のこと行うこと、うまくいっていることは続けていくことなど悪循環を断ち、良循環を拡張していくのが特徴的です。

家族療法

原因と結果は相互に関係し合う円環的因果関係などクライエントのみならず家族との相互関係によって起きている問題をよりよく機能できるように介入していく心理療法です。

箱庭療法

クライエントが自由に見守られながら箱の中におもちゃを入れて表現することで自分で分かっていない自分、心の状態、胸の奥にしまっているものなどの理解や今後の見通しと方向性が示される遊戯療法から派生した心理療法です。

子供だけではななく高齢者まで用いられ、特にストレスに気づくこと不得意な場合、心身症のかたなどに使われることがある心理療法です。

森田療法

「あるがまま」という表現が代表される森田療法ですが、もともとは入院し、約1週間ベッドに横たわった後、外界に触れ、第三期の睡眠以外ほとんどなにかの活動を行う生活をし、通勤、通院など社会生活の準備を行う形をとっていました。

現在では、通院する形で個人面談や日記指導なども行われている。

その他(カウンセリング領域に近い心理技法)

コーチング

1990年代からビジネス領域などでアメリカを中心に広まり、特に目標を達成することに重きを置いた特徴があります。

カウンセリングや心理療法と同様に様々な応用や技法が発展しています。

コンサルティング

問題を解決するために専門家が具体的な解決法を提示していくことを主としています。

民間での新しい心理療法とスピリチュアル

個人カウンセラー独自のメソッドや心理療法、スピリチュアル療法は公益性を重んじる学術的な研究や論文などが少ない傾向があります。

だからといってそれらカウンセリングや心理療法、スピリチュアル療法が効果がないとは言えません。

民間から生まれた技法が公的に現在利用されているものもあるからです。

一部これらの療法の中で、現代社会生活に適応できなくなるような思想や社会通念や理性を否定するような思想があり、クライエントが現代生活を生きていく力が著しく低下する危険性があることがあります。

また自分には効果があっても周囲との不調和が起きてしまい、結果として非常に苦しい状況になることがあります。

監査や倫理規定があまりないために宗教的な形態になってしまうこともあります。

しかしながら優れたカウンセリングや心理療法もあるため、「自分も周囲もより良い状態になるかどうか」をクライエント側が判断しなければいけない時代かもしれません

クライエントが認識していると良い事


より良いカウンセリングにしていくためにクライエント側でできることや知っておくと良いことがありますのでここで紹介していきます。

最初は勇気がいるものです

カウンセリングを受けたことがない場合、多くの方が「最初は勇気がいりました」とおっしゃいます。

人間は初めてのものに対して抵抗感を感じます。

そして考えたり、悩みながら決断していきます。その行為には一定の勇気がいります。

カウンセリングはカウンセラーによって大きく異なるところがある実情から「どんなカウンセラーか?」「ここで良くなるのかな?」「本当にカウンセリングって効果があるのかな?」という疑問が沸くこともあります。

そういった場合は、受けようと思っているカウンセリングのカウンセラーに一度問い合わせてみることも決断の参考になるかもしれません。

うまく話せなくても大丈夫です

「自分の気持ちをうまく話せない」
「何を話したらいいかわからない」
「何から話していいかわからない」

そういった気持ちになることがあるかもしれません。

しかしそのような状態になることもあるものです。

それでいいのです。

「上手く話せません」とカウンセラーに言ってもいいですし、言わなくてもいいですし、事前に紙に書いておいてもいいですし、事前に話したいことをメールにしておいてもいいのです。

ご自身が良いと思う方法でいいと思います。

またそういう状態をカウンセラーに受け入れてもらうことも大切です。

これはあまり経験できなかった非常に重要なことでもあるかもしれません。

信頼関係と自己開示

カウンセリングでは、カウンセラーとの信頼関係(ラポール)がとても大切です。

信頼関係が構築されるとクライエントが話しやすい状態が作られ、適切なカウンセリングを進めていくには必要不可欠な要素です。

「こういうこと言ったことないし、どう思われるかな。。。」と思うようなことも話せるようになるには、この信頼関係(ラポール)が必要なのです。

そしてそのような秘密や防衛したいような情報こそ、カウンセリングで丁寧に議題にしていくべき重要なテーマであったりします。

基本的にはカウンセラー次第ではありますが、クライエントの心の開き具合によって信頼関係の構築やカウンセリングの質や流れなどに影響があります。

無理をする必要はありませんが、少し余裕がある場合には自分の心を少しずつ開き話していくことでより良いカウンセリングを協同して作っていくことができます。

カウンセラーに合わせすぎてしまう

「カウンセラーがこう言ってるけど、本当は違うんだけど、でもそれを言うのってどうしよう。。。失礼かな。。。」

「本当はその悩みよりもこっちの問題をやりたいんだけどな。。。」

「あまりそういう風に言って欲しくないな。。。」

というようなことが起きてしまうことがもしかするとあるかもしれません。

そういった場合は、伝えることが難しいこともありますが、カウンセラーに伝えたほうが最終的に良いカウンセリングになっていきます。

そのような思いをカウンセラーが汲み取れない場合には辞めることも推奨されますが、直接伝えることでご自身の自己成長につながるきっかけになる場合もあります。

実はカウンセラーにもまだ言ってない秘密がある

なかなか話せない内容や秘密を取り扱うことも多いのがカウンセリングでありますが、なかなか話せない秘密などがあったりします。

包み隠さずすべてをさらけ出すということはそんなに簡単ではありません。

無理して話す必要はありませんが、秘密にしておくことで進展しない問題があったり、クライエントにとって良い結果にならない場合もあります。

基本的に信頼できるカウンセラーであれば、どのような秘密であっても受容的態度は変えませんので安心して自分のペースで話していくことが推奨されます。

もっとこういう風にして欲しい

カウンセリングが進んでいく中で、自分の中に生まれる「もっとこういう風にしてほしい」という要望が出てきた場合は、できるだけカウンセラーに伝えることを推奨しています。

要望を伝えることにより、再度カウンセリングや心理療法の流れをより良い形で再構築できます。

「カウンセラーに嫌われてしまうじゃないか。。。」、「こういうことを言ったら今後のカウンセリングがうまくいかなくなるんじゃないか。。。」と思ってしまうこともあるかもしれませんが、信頼できるカウンセラーはそのような思いに気づいたり、感謝の姿勢でカウンセリングに臨んでいます。

カウンセラーは第三者だからできる

カウンセリングはクライエントにとって第三者であるカウンセラーであるから成り立つものですので、友人や恋愛関係になることができません。

しかしまれに起こることとして「好意」があります。

一般的な人間性としての「好意」の場合は問題ないこともありますが、恋愛的な「好意」や「依存」が生まれた時には少し慎重になる必要があります。

このようなケースを心理学用語で「転移(てんい)」といいます。

クライエントが、過去に重要な他者(両親など)との間で生じさせた欲求、感情、葛藤、対人関係パターンなどを、別の者(多くの場合は治療者)に対して向ける非現実的態度を転移と呼びます。 過去の重要な他者に向けられていた愛着欲求や依存欲求が向けられることを陽性転移、敵意や攻撃欲求が向けられることを陰性転移と言います。

転移 心理学用語集サイコタム

上記引用の陽性転移も陰性転移も単純に悪いことではありません。

逆にこのような転移が起こることで、その問題に対してカウンセリングの中で取り扱い、その欲求が変化するように向かわせることができるからです。

逆にカウンセラー側の「逆転移」もあります。

カウンセラーは自身のこの逆転移に気づき、自己を研鑽し、クライエント側の転移の有無に気づいたり、より効果的なカウンセリングにしていくことが必要とされています。

「転移」と「逆転移」は一方でとても人間的でもありますので一概にすべてなくすものでもないかもしれません

カウンセラーの禁止事項と倫理


カウンセラーが守るべき倫理規定や禁止事項があります。

学会や臨床心理士、公認心理士、様々な協会などによって異なる場合や「厳格さ」などが異なる場合がありますが、一般的な共通認識の上で紹介していきます。

守秘義務

カウンセリングのなかで取り扱われる情報に関して、第三者に話したり、公開したり、情報が漏洩する可能性がある事項を行うことは守秘義務に反します。

クライエントが安心して相談できるように守秘義務を守ることがカウンセリングの大前提としてあります。

なお緊急事態や犯罪に関係する場合やリファーなど関連機関との連携が必要な場合は例外になることがあります。

インフォームドコンセント

カウンセラーがカウンセリングや心理療法で行う内容や方法についてクライエントにわかりやすい言葉や表現を用いて説明し、クライエントから同意がない限り、実施してはなりません。

専門家としての自覚と自己研鑽

カウンセリング行為がクライエントの生活や社会的影響、人生に影響を与える可能性があるため、大きな影響がある可能性がある自覚と自己研鑽を怠らず行う必要性があります。

カウンセラーは自己の限界についても適切に知り、必要な場合、適切な専門機関や専門家に委嘱あるいは紹介し、協力を求めなければならない。

私的利用の禁止

カウンセリングの対価として適正な料金にする必要があり、適正以上の高額な請求は私的利用になり兼ねません。

高価なセミナーや宗教への勧誘、カウンセラーからの物品販売、クライエントから物品等の売買も私的利用と二重関係になりかねません。

二重関係の禁止

普段の実生活で関係のある家族、友人、クライスメイト、同僚、上司、部下、生徒などへのカウンセリングは私的関係と二重に関係を持つことになり、適切なカウンセリングにならないばかりか、問題に発展しなかねないこともありますのでその場合はカウンセリングを行うことができません。

カウンセラーは原則としてクライエントにとって第三者でなければなりません。

適切な情報提供

事実に反することや過剰な期待をもたせる宣伝をしてはならず、適切に情報提供しなければなりません。

心理アセスメント

カウンセリングや心理療法を行っていく上で大切な要素として「心理アセスメント」があります。

民間では簡易的な場合も多いかもしれませんが、精神疾患を扱う専門機関や臨床心理士・公認心理師の相談では厳格に行う場合も少なくありません。

また民間、専門機関問わず近年この心理アセスメントの重要性が認識されてきています。

クライエントが訴える問題をさまざまな角度からカウンセラーが見立てて、最適な方法で改善、治療、解決していくために初回面接時や必要に応じて行われます。

名前や職業、家族構成、身体的側面、心理的側面、社会的側面、生活習慣などの基本情報や生育歴や現在の状況などを面接などで聴く方法があります。

ほかにも観察法や上述している心理検査などを通してクライエントの問題点や不適応な側面だけではなく、その人らしさの性格、特性、潜在的な可能性まで捉えた全人格的な理解が行われるのが心理アセスメントの重要な点です。

それら情報の上でエビデンスに基づきながら最適なカウンセリングと心理療法を提供する計画を立てます。

カウンセラーがクライエントにわかりやすく説明し、同意を基に進めていき、必要に応じて再評価を協同で行って最適な支援と介入を実現していきます。

■参考文献
カウンセリングの実際問題 河合隼雄 誠信書房
カウンセリングの技法 国分康孝 誠信書房

■参考サイト

心理療法の定義
心理学用語の学習
カウンセリング – Wikipedia
コーチング・カウンセリング・コンサルティングの違い|人事Gate.jp

簡単ではないカウンセリング選び


自分に合うカウンセラーや自分にあった効果的なカウンセリングを探していくことは非常に難しいものだと思います。

私自身がクライエントの場合でもなかなかこの情報の海の中で探していく難しさを感じます。

当カウンセリングでは、その実情を考慮して、一度だけですが10分無料電話相談ができる仕組みを作っております。

インターネットでの情報と実情報を汲んで、ミスマッチングの回避や適切な利用が促されるようにしています。


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