この記事では、おおまかな心理的発達と一般的な「定型発達」と「発達理論」を詳しく書いていきたいと思います。

※「定型発達」とは、発達に障害がない状態の一般的な発達という意味で使われています。

学術的な発達理論は数多くあり、エビデンスがあるかというと証明することが難しく、仮説であることも多いですが、参考になることも多く、合わせて記事に書く事に挑戦しました。

また年齢の表記と対応する定型発達や発達理論はあくまで目安のひとつです。

発達には個人差が当然ありますので早かったり、遅れたりすることもしばしばありますのでご理解いただきながらお読みいただければ幸いです。

大まかな心理的発達の流れと発達の考え方


発育や発達は個人差が大きく、すべての子供さんにとっての確実な年齢とそれに対応する理論は存在しません。

しかしある程度の目安は存在しますのでまずは大まかな発達の流れを説明した上で年齢別の発達と学術的理論を書いていきます。

※学術的理論は海外のデータを参照したものもあるため日本人にとっては少し違和感が有ることもあります。

赤ちゃんの頃は、「快ー不快」「安心ー不安」という感情や情動がベースになっている状態です。

幼児期(5,6歳まで)は感情が支配的で、自己中心的な性格から始まります。

やがて自分と他人との区別が少しずつできるようになり、自我が芽生え、自己主張をするようになります。

誇りや自尊感情、意地になって自分の意見を通す強情は1歳ころから、名誉や肯定(褒める)されて誇らしく感じる自己誇示は2歳ころからわかってくるとされています。

児童期(小学性)では、人との関わり方やルールなど社会性を学ぶようになります。

集団行動や我慢など自分をコントロールする能力を育み、論理的な思考や推測ができるようになります。

青年期(中学~成人前)では、性に感心が芽生え、大人への反抗など不安定になりやすい思春期と対峙します。

自分のことを自分で決めることや客観視などもこの時期にできるようになってきます。

そして成人期、老年期とつながっていきます。

近年の発達心理学では、これらの時期のみを発達と考えてはなく、死ぬまでの生涯に渡って起こる成長や変化をさします。

ようするに「発達は生涯続く」と考えるということです。

大人になっても新しい分野に挑戦すれば学習し、脳や筋肉もそれに従って発育・発達する経験をしていると思います。

ただ使わないものは退化し、消失もしますので何に関心を持ち、何を取り組むかによって千差万別になります。

学術的な発達理論は、

などがあります。

リンクがあるものはご興味があればご覧下さい。

では次に年齢別の一般的な定型発達と学術的な発達理論についてみていきましょう。

0~6ヶ月前までの一般的な定型発達と理論


生理的な欲求を泣くことで表現したり、原始的反射が基本となる「0~6ヶ月前までの一般的な定型発達」では以下のような発達が特徴的です。

表現:触れたり、口にすることで感触を学習する。目と手が協応し、ものを取ろうとする。
運動:動くものに反応する。手に触れたものをつかむ(把握反射)。顔を持ち上げる。首がすわる。
言語獲得:快・不快を泣くことで表す。アー・ウーといったクーイングから次第にバババなど喃語を繰り返すようになる。声に強弱がつく。
コミュニケーション:親の顔を見ると微笑み、いないと泣く。次第に不快が怒り・嫌悪・恐れに分かれていく。
概念形成:動く物や人、音のする方向を目で追う。
食事:授乳やミルクからスープ状のものが食べられる。吸う力が強くなる。
排泄:オムツが濡れると泣き、替えてもらうと泣き止む。お乳を飲むたびに排泄する。
衣服の着脱:替えてもらうことでスキンシップを感じる。足の動きが活発になる。
清潔:新陳代謝が激しいため発汗が多い。母体免疫が薄れ一時的に病気にかかりやすくなる。
睡眠:1日20時間ほど眠る状態から少しずつ減ってきて、昼夜のリズムがつくようになる。

学術的な発達理論

共同注意を発見したジェローム・ブルーナーは、生後2ヶ月ころに「二項関係」の世界を獲得することを明らかにしました。

「二項関係」 とは、自分とお母さん、自分と遊具、といった1対1で関係を結んでいる状態を意識できることを指します。

その1対1の世界以外の第三者の関係まで意識が向けられるのは生後9~10ヶ月ころとブルーナーは発表しましたが、近年の研究では生後3ヶ月くらいから生じてくるとされています。

6ヶ月~1歳前までの一般的な定型発達と理論


目の前にあるものを触れようとするリーチングやハイハイなどによって世界感が徐々に広がっていく「6ヶ月~1歳前までの一般的な定型発達」では以下のような特徴があります。

表現:ものを引っ張ったり、つまむ。両手のものを打合せられる。興味のあるものを指差す。怒り・驚き・恐れの感情とともに喜びや悲しみなど基本的感情が整ってきます。
運動:足を投げ出して座る投げ座りをする。持っているものを別の手に持ち替えれる。ハイハイできる。
言語獲得:喃語で大人とやり取りする。大人の言葉をオウム返しする。次第にマンマなど一語文がでるようになる。
コミュニケーション:人見知りが始まる。愛情の芽生え。真似遊び(模倣)ができる。伝えたいけど伝えられないことが多くなる。
概念形成:指をさしたところを見れる。見慣れたものがないと無いと気づく。箱の中のものを取れる。
食事:離乳食を舌でつぶして食べる。歯が生えてくるに従って噛んで食べるようになる。
排泄:食事と排泄に間隔がでるようになる。オマルに座れるようになる。
衣服の着脱:手伝ってもらいながらつまむ、脱ぐ、切る、足や手を通すことができるようになる。
清潔:なんでも口に入れたがる。皮膚が乾燥したり、皮膚疾患にかかりやすい。顔をふかれるのを嫌がる。
睡眠:寝返りができるようになる。眠たくなるとグズる。睡眠が13~15時間になる。添い寝で寝れる。

学術的な発達理論

この時期には、

  • 対象の永続性(見えなくなってもそこにあると理解できること)
  • 共同注意(指差し・視線を追う・社会的参照)

を獲得していくとされています。

※社会的参照とは、自分ひとりの力では意思決定できない時に周囲の親や反応を手がかりにして情緒を安定させて決定を行う能力です。

ボウルヴィによると6ヶ月〜3歳の間を「能動的近接維持段階」と呼び、分離不安や他者への愛着形成がされ始めるとしています。

「分離不安」とは、親が自分から離れること(見えない・会えない)に対して非常に強い不安や恐怖を感じることを意味しており、見捨てられ不安とも呼ばれています。

1歳~1歳6ヶ月前までの一般的な定型発達と理論


徐々に他者とのコミュニケーションや意思共有が増え、歩行や運動能力も高まる「1歳~1歳6ヶ月前までの一般的な定型発達」では以下のような特徴があります。

表現:紙を破る、シールが貼れるようになる。ブロックで遊べる。曲を聴くと踊る・揺らす。粘土遊びできる。
運動:伝い歩き、くぐる、またぐ、登る、降りるなどの運動ができ、次第に一人歩きができるようになる。握力がしっかりしてくる。ボールが投げれる。スイッチを使える。
言語獲得:カタコトで無意味な言葉の羅列ジャーゴンを話す。名前を呼ばれて返事ができる。知っているものは言葉で表現できる。マンマなどの初語もみられはじめる。
コミュニケーション:「いや」という意思表示ができる、人に見せたいものがあるところまで引っ張る。思い通り行かないとだだをこねる。
概念形成:指差しが増える。マークなど識別ができるようになる。
食事:好き嫌いが明確になる。手づかみやスプーンで食べる。嫌いな食べ物はペッと出す。自分で食べたがる。
排泄:排泄間隔が定まってくる。徐々にオムツが不要になっていく。トイレに行きたい時に意思表示できる。
衣服の着脱:脱いだ服を定めた場所へ入れることができる。少しずつ自分で着れるように練習していく。
清潔:おしぼりで顔を拭く。歯ブラシを口に入れて動かす。手を洗う。汚れたら汚れを払おうとする。
睡眠:全体の睡眠が12時間程度、夜間が9~10時間くらいになる。眠くなったら目をこするような動作がでる。

学術的な発達理論

言語が自己調節機能の発達に関わっていることを提言したロシアの心理学者アレクサンドル・ルリヤによると1歳6ヶ月までは言葉によって行動が促進されますが、言葉の意味に応じた行動まではできないとしています。

精神分析学の創始者ジークムント・フロイトの心理的発達理論では、0歳~1歳6ヶ月は「口唇期(こうしんき)」と呼んでいます。

母親や乳房との接触によって受け入れられる感覚や甘える経験により楽観性と信頼を獲得するパーソナリティを発達させます。

この時期に満たされなかったり、必要以上に満たされると「口唇期固着」や「退行」が起こり、不信感が強く攻撃的になりやすい、または依存度が強くなりやすいと言われています。

心理社会的発達理論のエリク・エリクソンも生後の欲求が満たされないと不信感が発達しやすいと言っています。

エリクソンのこの理論では、生後から18ヶ月までの経験を通し、感覚的に「世界は信じることができるか?」といったところ学ぶと考えます。

基本的な信頼や希望を育むところですので非常に重要なアイデンティティの形成を担っています。

1歳6ヶ月~2歳前までの一般的な定型発達と理論


運動機能がより発達し、出来事をイメージ(表象)として捉えて記憶し、あとで使えるようにできるになっていく「1歳6ヶ月~2歳前までの一般的な定型発達」では以下のような特徴があります。

表現:ペンで線を引く。立方体を5つぐらい積む。太鼓をうって楽しむ。
運動:凸凹道でも転ばない。徐々にハサミが使えるようになる。三輪車などに乗れる。ジャンプできる。
言語獲得:簡単な言葉を模倣する。なに?と聞くことが多くなる。指示が分かり、行動できる。ひとりごとができる。二語文で話せる。
コミュニケーション:人形やぬいぐるみを抱いて愛情を示す。次第にみててねの言葉が増える。友達と手をつなぐ。返事ができる。
概念形成:大人の喜怒哀楽がわかる。水を別のコップに移す。
食事:舌や歯を使って食べる。スプーンで残った食べ物をうまく寄せ集められる。コップが持てる。
排泄:トイレに興味を持ち、他の子の様子を観察する。トイレに座れる。
衣服の着脱:自分で時間がかかっても着脱しようとする。脱ぐことを面白がる。
清潔:不潔と清潔の違いがわかるようになる。手洗いの時に腕まくりする。手洗いする。
睡眠:お昼寝が2回寝から1回寝になる。途中で目覚めてもそのまま眠れることもある。

学術的な発達理論

0歳~2歳の乳幼児期をジャン・ピアジェは「感覚運動期」と表現しました。

この時期は自分の観点から自己中心的にしか見えない時期であり、感覚と運動が「表象(イメージ)」を介さずに結びつき、反射的な行為が多いものです。

見えなくなっても存在できると理解できる「対象の永続性」、繰り返し行動の「循環反応」、真似をして学ぶ「模倣行動」などが特徴的です。

エリクソンは、18ヶ月~2・3歳までは、恥じらいや疑惑の感情に直面することが増え、意志の問題が発達しやすくなると言っています。

感覚的に「私は私で良いのか?」といったことを学び、自らの意思や自律性を育む時期です。

ヴィゴツキーの言語発達理論では、0~2歳は「原始的段階」と呼び、思考と言語が繋がり始め、感情や満足(不満)の表現などが行われると言っています。

マーラーの分離個体化理論では、1歳3ヶ月~2歳ころが最も分離不安を感じやすくなる時期であるとしていますので対象の永続性を獲得できるように養育することも重要です。

2歳~3歳前までの一般的な定型発達と理論


トイレトレーニングが始まり、言葉や遊びの範囲が広がって自己主張が始まる「2歳~3歳前までの一般的な定型発達」では以下のような特徴があります。

表現:はさみやのりを使える。えんぴつで十字や丸を書ける。いろいろな色を使うことに興味が出る。粘土遊び。
運動:低い段から飛び降りれる。走れる。ケンケンパーが間を開ければできる。容器の蓋を開けれる。手を借りて平均台を渡れる。絵本をめくれる。折り紙を折る。
言語獲得:三語文で話せる。あいさつができる。自分の名前を言える。
コミュニケーション:自己主張が始まる。簡単なきまりは守れる。友達と手をつなぐ。意思表示で泣くことが増える。ごっこ遊びができる。順番が待てるようになる。
概念形成:物の大小や多い少ないがわかる。色や形を正しく覚えられる。次第に自分のものと他人のものの区別がつく。他人の名前を覚えて言える。現実と想像の区別がつきにくい。
食事:スプーンやフォークをうまく使えるようになる。徐々に箸が使えるようになる。嫌いなものでも少し食べようとする。食事量にむらがなくなる。マナーがわかってくる。
排泄:大人の付き添いで一人でトイレができる。大便をもらさなくなるが尿はまれにもらす。
衣服の着脱:服の表裏がわかる。たたんで決められた場所に整理できる。ボタンが外せる。一人で脱げる、着れるものが増える。
清潔:ブクブクうがいやガラガラうがいができる。鼻水をふく。パンツが濡れると知らせる。
睡眠:1日11~12時間睡眠。お昼寝は1~2時間。お休みと言って寝れる。徐々に一人で眠れるようになる。

学術的な発達理論

一般的にこの時期はイヤイヤ期が起こりやすく、発達心理学では「第一次反抗期」と言ったりもします。

自我が強くなりますが、自分と他人が違う考えを持っていることが理解できず、やりたいことと我慢のバランスが取りにくく自己制御も難しくなります。

ピアジェの認知発達理論では、2~7歳は「前操作期(2〜7歳)」と表現します。

この時期では、同じように自己中心性が強い時期ですが、思考に比較や検討ができる論理性が備わってきます。

またあらゆるものに命が宿っていると考える「アミニズム」、想像と現実が区別できない「リアリズム」、自然なものでも人間が作ったと思ってしまう「人工論」などが特徴的です。

前半の2〜4歳は目の前になくてもイメージをして行為を行えるため「象徴的思考期」と呼ばれます。

一方エリクソンは、2・3歳~5歳くらいまでは、目的を持って積極性を育む時期であり、罪悪感と対峙することも増える時期であるとしています。

また体罰やひどい懲罰によっては恐怖症や罪悪感を強く覚える時期とも語っています。

ヴィゴツキーは、2歳から日常生活や体験から学んだ知識や思い込みといった経験則である「素朴理論」をもとにコミュニケーションをとると考えました。

一般的にこの素朴理論は正常な発達であり、学校や周囲の大人から科学的な知識や理論を学び、修正しながら成長・発達します。

3歳~4歳前までの一般的な定型発達と理論


言葉が非常に発達する語彙爆発が起こり、なぜ?どうして?と質問することが増える「3歳~4歳前までの一般的な定型発達と理論」では以下のような特徴があります。

表現:経験や想像を描ける。童謡などを歌える。なりきり遊びができる。いろいろなものを組み合わせて遊べる。リズムが取れる。ごっこ遊びができる。
運動:土地踏まずができ、三輪車をこげる。鉄棒にぶら下がれる。握力が強くなる。目標に向かって走れる。ボールをついてとれる。
言語獲得:あなたという二人称が使える。お話を最後まで聞ける。日常会話が次第にできるようになる。動詞に興味を持って使うようになる。文字に興味を持つ。
コミュニケーション:喜怒哀楽など基本感情が整う。気の合う友達を感じる。興味が増え、なぜ?の質問が多くなる。友達と同じことをしたがる。ケンカを通して譲り合いや思いやりを学ぶ。
概念形成:1~10が言えるようになる。空間把握、長い・短いといった対立概念がわかる。遊びのルールが理解できる。並べる、数える。理由や用途を知りたくなる。考える力が付いてくる。
食事:いただきます・ごちそうさまができる。食器を運ぶなど手伝いができる。箸を使って食事ができる。
排泄:便器の水を流し、手を洗える。排泄を我慢できる。
衣服の着脱:身だしなみを整えれる。好みの服がでる。裏返った衣服を表に出きる。
清潔:鼻をかめる。顔を洗える。石けんを使って手をきれいにできる。口を横に開いて歯磨きができる。髪の毛をクシでとかす。
睡眠:一晩中寝れるようになる。友達と寝ることを喜ぶ。眠たいと言える。個人差が大きい年頃になる。

学術的な発達理論

1歳6ヶ月くらいから4歳ぐらいまでで獲得されると言われているのが「心の理論」です。

それは、他人の心の状態を理解し、類推する能力をさします。※類推とは類似の共通点から推測・推理することです。

この心の理論が育まれているかを調べる課題(サリー・アン課題)などを行うと4歳以降になると正答出来ることが多いと報告されています。

2~4歳はフロイトの心理的発達理論では、「肛門期」と表現されます。

この時期は感情的で自己中心的な傾向が強く、我慢や諦めることを学ぶことが重要です。

自分の意思でコントロールすることをこの時期に学ばなければ、ケチ、不潔、ためこみ、妄想症などにつながってしまうとフロイトは考えたようです。

3~4歳に関してルリヤは、外部からの言葉の意味に応じた行動がようやくできるようになるとしました。

4歳~5・6歳の一般的な定型発達と理論


ここでは「4歳~5歳前」と「5・6歳頃」という二つに分けて一般的な定型発達を説明していきます。

「4歳~5歳前までの一般的な定型発達」では以下のような特徴があります。

表現:自分の目的やイメージで創作できる。作品をつくり合う、見せ合う。リズムの変化が分かる。
運動:二つの動きをひとつにまとめられる。でんぐり返り、ボール遊び縄跳びができるようになる。危険察知がより明確になり、安全に動くことをはじめる。
言語獲得:自分に向かって話す外言が多くなる。自分の伝えたいことを相手に分かるように話す。文字や数字を読み、書く。語彙は1500~2500くらいになる。接続詞が使える。冗談を言う。
コミュニケーション:順番を待てる。競争心が芽生え、勝敗を意識する。はにかみや躊躇など複雑な情緒が見える。自制心が増える。想像上のおばけでも恐怖を強く感じる。ユーモアがわかる。
概念形成:イメージ共有ができ、共同遊びができる。感情を自覚し、コントロールするようになる。カテゴリー化ができるようになり、時間や数、文字が次第に分かるようになってくる。生き物も人間と同じような心や感情があると認識する。誕生日が言える。
食事:配膳の位置が分かり、正しく並べられる。苦手なものでも我慢して食べようとする。食事量は個人差が明確になってくる。
排泄:見通しを持って自分で排泄できる。ドアを閉めて排泄できる。
衣服の着脱:小さなボタンでもとめられるようになる。靴が正しく履けるようになる。自分の身だしなみの違和感がわかる。
清潔:分類して片付けられるようになる。奥歯も磨けるようになる。汚れた服を自分で着替えられるようになる。片付ける必要性が少しわかる。
睡眠:お昼寝の準備と片付けを自分でできる。お昼寝が要らない子は休息を取る。

「5歳・6歳頃の一般的な定型発達」では以下のような特徴があります。

表現:共同イメージで友達と一緒に共同制作ができる。劇あそびや演劇ができる。立体的・写実的な創作ができる。合唱など合わせて歌うことができる。
運動:跳び箱を飛べる。片結びや蝶蝶結びができる。逆上がりや前周りができる。ジャングルジムで上り下りができる。
言語獲得:自分の考えを言葉で表現することがうまくなる。しりとりやなぞなぞで遊べる。作り話をつくれる。基本文法が完成する。人前で話せる。共通の話題で話し合える。
コミュニケーション:友達とけんかしても解決できる。ルールの改訂や守ることができる。友達の気持ちが分かる。友達を評価する。集団の結束と役割を知る。
概念形成:昨日、今日、明日の区別がつく。30まで復唱できる。右と左がわかる。推理・推論思考力が伸びる。位置関係と比較ができる。科学的好奇心の芽生え。
食事:植物の世話ができる。しっかり噛んで食べれる。箸を自由に使える。食べ物と命の関係を知る。マナーをわきまえて、時間内に食べられる。
排泄:尿意や便意で自分でトイレに行き排泄できる。ドアをノックする、スリッパを揃えることができる。大便も大人の介助なしでできる。
衣服の着脱:気温や天気に合わせて自分で衣服を選べる。おしゃれの意識が芽生える。人のエプロンを結べる。上着を自分で着れる。
清潔:ハンカチで汗を拭く。掃除ができる。身の回りの清潔、清掃ができる。雑巾やほうき、ちりとりが使える。
睡眠:夜尿がほとんどなくなる。歯磨きや着替えが自分でできる。お昼寝が減る、なくなる。

学術的な発達理論

エリクソンは、5歳~13歳くらいまでは有能感や勤勉性、創造性を育む時期であり、劣等感や不活発と対峙する機会が増えるとも言っております。

フロイトはこの時期をエディプス期と呼び、この時期に固着があればマザコン、ファザコン、神経症などへ影響を及ぼすと考えたようです。

ルリヤは、5~6歳には言語的な自己調節機能が獲得され、自分の意思による振る舞いができるようになると説明しています。

ピアジェの認知発達理論では、2~7歳は「前操作期(2〜7歳)」と表現し、後半の4〜7歳は理性によって考えられるようになるため「直感的思考期」と呼んでいます。

おわりに


「発達のまとめ」として一般的な定型発達と発達理論について書いていきましたが、いかがでしたでしょうか?

記載した内容はあくまで目安であったり、仮説ではありますが、少しでも参考になれば幸いです。

参考文献

発達がわかれば保育ができる 川原佐公 著

画像提供

PAKUTASO(ぱくたそ)

記事監修
公認心理師 白石

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