人生を歩んでいると自分の力や努力ではどうにもならない状態や事態になることもあります。

そんな時にどのように捉え、どのようなことに気をつけておくことが良いのか、カウンセリングの有用性も踏まえて考えていきたいと思います。

どうにもならない時に把握しておくこと


・借金やお金の問題でどうにもならない
・仕事や学業での行き詰まり
・人生での行き詰まり
・家族や恋人、友人など人間関係での行き詰まり
・病気や健康などに関する行き詰まり
・自分の興味・関心・研究などに関する行き詰まり
・自分の世界観に感する行き詰まり
・悩みで行き詰まっている

など様々な状況で「どうにもならない状態」になることがあります。

多くの場合、自分が努力してもこの行き詰まりから脱せない、解決できない時に「どうにもならない」感覚を感じます。

この感覚は時に希望を見失い、絶望感に襲われることもあります。

この時には、自分の見える視野、考えられる思考は非常に狭い範囲に限定されてしまうことが多くあります。

本当にどうにもならない状況である場合もあれば、どうにもならないと見えてしまう状況にいるという場合もあるということです。

自分の気持ちを否定する必要はありませんが、少し広く考えていくと多くのことが見えてくることがあります。

どうにもならない感覚が出る時には、

・自分では解決の糸口、脱する方法が見つけられない状況
・努力したくないと言う気持ちが強い状況
・どうにもならないと思い込んでいる可能性
・他人の力を借りればなんとかなる可能性
・自分の重い腰や勇気を出すことで解決・改善・快方に向かう可能性
・今はそう思うだけである可能性
・大きな失敗や連続的な不遇による精神的ショックである状況
・自分を卑下し、自分に否定的な自己批判・自責が強い時
・関係する対象者とのコミュニケーションの問題がある状況
・方法や手法または考え方の改革や改善が必要な時である可能性
・自己成長を促す時である可能性
・少し休んで気力や体力を養う時である可能性
・「そう言う時もあっていいのでは」と受け入れることが必要な可能性
・諦めていくことが必要な状況
・謝ることや謝罪が必要な状況
・うまく切り替える必要がある可能性

などさまざまな捉え方や可能性を検討できるかもしれません。

自分で思っているよりも多くの可能性や解決の糸口が見つかるかもしれませんが、「絶望感」や「落ち込み」など精神的・心理的な問題によってエネルギーや活力が出ないこともあります。

絶望感や落ち込みによる精神的苦痛


「努力し続けていたのになぜこんなことになったんだ」
「ハードルが高すぎる」
「自分には無理かもしれない」
「なんでこんなに失敗するのか」
「なんでこんなにうまくいかないんだ」
「信じていたのに裏切られた」
「なんで自分はこんなにダメなんだ」
「なんでこんな世の中なんだ」
「なんでこんなに不条理なんだ」
「もう夢も希望も何もない」
「もうどうすればいいかわからない」

このような気持ちが押し寄せ、悲嘆と絶望、精神的落ち込みなどを感じることもあります。

ご本人が頑張った分だけ、努力した分だけ、その想いは強くなる傾向にあります。

何度も努力をして、挑戦をして、失敗やうまくいかない経験が続くと精神的なショックも蓄積してしまいます。

本当にこのような苦境と苦痛の中にいる状態は、経験したことがない人にはわからない感覚になります。

ポジティブに、プラスに転じるように努めても時としてそれは逆効果になることもあります。

うつや不安症、トラウマのような病症に悩まされることもあります。

卑屈になったり、強いネガティブに悩まされることも多くあります。

そういった気持ちをどのように扱えばいいのか?は人によって、状況によって異なります。

カウンセリングでできること


こういう状況には、型がある心理療法よりも相談されるクライエントに応じてセッションの流れが変えていけるカウンセリングをよく用います。

自分のこころの強い感情や想いに対して「癒える」「納得する」「合点がいく」ような流れが良いように思います。

カウンセリングで相談するということはアウトプットを行えるという利点があり、外に出して話していくことは自分の中で苦悶することとは違う感覚があります。

話していくことで気づけるものもあるでしょうし、理解され、共感され、受容されていくことが重要な時もあります。

こういう時だけ活用できる実生活で関係のない第三者であることも意味があるのだと思います。

「どうにもならない」と思う時には、誰でも視野が狭くなることが多いものです。

視野が狭くなった自分の頭の中で考えている時には想像もつかないくらいいろいろな解決法や改善法があるかもしれません。

カウンセリングだけでは無く、家族や友人、関係者など他者に対して相談してみることもこの機会を利用してできることかもしれません。

時間をかけずに早期解決を目指す場合が良いこともあれば、時間をかけてゆっくり向き合った方が良いこともあります。

また問題にアプローチする方が良い場合もあれば、今ある自分の資源を活用していく方が良い場合もあります。

参考になるかはわかりませんが、関連記事なども載せておきます。

少しでも何らかのお役に立てられれば幸いです。


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記事監修
公認心理師 白石

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