言いたいことが言えないストレス


言いたいことが言えないという経験は誰しも学校生活や社会生活をしていると経験しているものです。

しかしその言いたいことが多い場合や我慢しきれないものであったり、実際に言いたいことが諦めきれない場合には非常に強い苦痛が伴います。

ある程度の許容範囲があるもののその限界値を超えた場合、その負荷は自分に圧し掛かってきます。

そういった時に

①勇気を持って言う
②我慢する
③第三者に話す(愚痴る)
④自分の中で消化・忘却する
⑤カウンセリングなどの専門家に相談する

などの対処方法があります。

①の場合、言うことで功を奏す場合もありますが、逆効果的に問題を大きくしてしまうこともあります。

②の我慢をする場合、ある程度は建設的に「仕方ないか」と区切ることができますが、蓄積が多ければ身体や精神に負荷がかかり、症状が出ることもあります。

③のように第三者に話せれば良いのですが、どこまで話せるかという点ではひとによりけりであり、相談してかえってストレスになりそうなので相談しないということもあったり、そういう自分を見せたくないということから相談できないということもあります。

④は心理療法や心理技法を用いる方法と「気晴らし」や「ストレス発散」など行動や趣味を行うことで消化したり、「気にしない」と忘却したりする方法です。

⑤の専門家への相談は近年身近になっているものの、いざ相談するとなると誰に相談すれば良いのか?やカウンセリングを受けることに対する勇気も必要になってくることも多くあります。

言いたいことが言えないということはとても根源的なものであるがゆえに、毎日の悩みとなると非常に強い苦痛とさみしさ、孤独感を感じることがあります。

自分がなぜ言いたいことが言えないのか?という疑問を持つこともありますので、いくつか要因を記述してみたいと思います。

少しでも参考になれば幸いです。

言いたいことが言えない要因や原因


言いたいことが言えない要因や原因として、

●親などの遺伝的影響による性格
●人生経験によって言えなくなったトラウマティックな要因
●勇気が出ない
●自信がない
●恥ずかしい気持ちが強い(羞恥心が強い)
●落ち込みやすいため言えない
●人の目が気になりすぎる
●自分の意見を言うことが怖い、不安
●対人恐怖症傾向が強まった
●言っても意味がないと感じるため
●理解してもらえないために言えない
●言うと問題を大きくすることが予測されるため
●言わないこと、言えないことがいつの間にか癖になった
●言わないことが良いことであるという信念がある
●周囲に言いたいことをいう人間がいたために言わない、言えない状態になった
●自分の意見や本音がわからなくなった
●発達障害や脳、神経系などの身体的影響がある
●相談できる友達や家族がいない
●愚痴を言うタイプだと思われていないために言えない
●ある特定の場所では喋れなくなる「選択性緘黙(せんたくせいかんもく)」がある
●人が多くいる場所での苦手意識やトラウマがある
●言いたいことを言う人が嫌いなために自分が言えなくなっている
●そういう行動が嫌い、好きではないという嗜好がある
●病気などの二次的影響によって言えなくなっている
●言う元気もない
●有名人、著名人などの地位や立場によって相談できない
●いつも相談される身で相談できない
●相談することが恥ずかしいと思って相談できない
●我慢が癖になっている
●本音や自分の意見を聞いてもらえる環境がなかった
●家族の関係上、自分の意見を抑えて空気を読んできた
●空気を読みすぎて言いたいことが言えない
●相手に言うと相手が落ち込む、弱くなる、病気になるために言えない
●ハラスメントに発展する可能性があるので言えない
●緊張して言えない
●回避や逃避行動が癖になっている
●長年そのようにしてきたために今更感がある(信念まで深く染み込んでいる)
●匿名性が得られないために言えない
●家族のしきたり、学校のルール、職場の雰囲気などの影響で言えない
●言うと大きな問題に発展するために言えない

など挙げればキリがないほどいろいろな背景やご状況があるように思います。

自分側の要因で起こっているものもあれば、他者(相手)の要因や相互関係上の問題で起こっているものもあります。

自分の本音や不満、否定的意見を言うことが苦手な場合もあれば、自分の弱さをさらけ出すことが苦手な場合もあります。

遺伝的な影響もあれば、その後の人生での経験の影響も多くある方もいるでしょう。

人によりさまざまな要因や原因が考えられますが、原因と要因からアプローチする場合が良い場合もあれば、まったく別の方向からアプローチする場合の方が良好な結果をもたらす場合もあります。

言いたいことが言えない性格とストレス


「言いたいことが言えない性格」と聞いて自分の事だと認識されている方に向けてここに書いて行きたいと思います。

言いたいことが言えないことを幼い頃から当たり前のように経験している場合、その苦労は計り知れないものです。

多くのストレスと苦痛を感じ、我慢や感情と気持ちの抑圧が行われ、ひどくなれば胃腸や自律神経など身体に異常をきたしてしまう方もいます。

またこの社会では、非常に不利益や不条理、理不尽な思いをされることも多く、ひどい場合、いじめや意地悪の対象になってしまうこともあります。

そのような苦労をされて理解してもらえる場所があればいいのですが、逆にその性格が悪いと悪者扱いされ、自分でもその性格を呪ってしまうような事態になっていることも多くあります。

そして自分で自覚があり、苦痛を持ち越して我慢しているという人もいれば、アレキシスサイミアといって感情が無くなる、感じれなくなる方もおられます。

また自分の本音や本心がわからない、どこから自分の意見かがわからないということも起きたりすることもあります。

この仕事をしていて、そのような方に出会うことも多く、お一人でも多く、自分の気持ちや言いたいことを出せる場を提供したいと思っています。

また「この性格」と言われてはいるものの性格は自分の意志と努力によって成長させることも停滞させることも出来るのものです。

そういった方向でもお役に立てられればと思います。

キャラクターによって言えなくなった場合


意外に思われるかもしれませんが、相談業を行っているなかで意外に多いのが「自分のキャラクター」によって言いたいことが言えない状況になられている人も多いことです。

「いつも明るい人」「いつも素敵な人」「悪口ひとつ言わない人」などのレッテルによってそのキャラクターでは披露できないネガティブな気持ちや言いたいことを封じざるを得ないということも起きます。

なかなか既存の人間関係の中では相談しづらく、ご相談に至ることが多いものです。

カウンセリングの中で処理していくだけで良い方もいれば、周囲に勇気を持って公言する、知ってもらうことが重要な方もいます。

第三者や仕組み上の問題で言いたいことが言えない場合


「あの人に言っても無理だ」「言うと余計に。。。」「仕組み上無理がある。。。」「今のこの雰囲気では。。」というシチュエーションに置かれる方が相当されます。

その状況が本当に無理という場合もあれば、いろいろ理解した上で良い方策がみつかることがあります。

相談によって大きな視点の獲得や、深い理解等によって方策が見つかる場合もあれば、その「言いたいこと」をセッションで言うことによって消化していく方向もあります。(両方行うこともあります)

自分の気持ちがどこで「納得」するかによって方向性が変わる特徴があります。

「言いたいことが言えない」と感じる人のためのカウンセリング


「言いたいことが言えない」ことを時に悪いものとして、良くないものとして扱われ、自分でもそのように扱ってしまうこともあります。

しかしみんなが自己主張をし続けて、それを押し通していけば喧嘩や闘争、戦争に発展し、私たちはそのような過去を経験していると思います。

ですのである程度は個性としてうまく解釈し、利用し、生かしていけば良いものになる可能性も秘めています。

ある程度その能力は今の時代に必要であるとも言えます。

この特徴を乗り越えて改善したいという方は、カウンセリングや心理技法を用いて、自分を再認識し、囚われを剥がし、行動しやすく心理を整え、行動していくことで脳神経系もそれを覚え、新たな自分の特徴としてスキルを定着化させることも可能でしょう。

言いたいことが蓄積し、相談できていない場合、気兼ねなくカウンセラーに話し、共感と受容の態度で接してもらうことで解消できることや客観視からくる気づきなども助けになると思います。

相談できる自分になりたい、相談できる友人を作りたいという場合もその下地づくりをお手伝いできると思います。

相手が何かを抱えている場合は、ある程度自分の気持ちが楽になり、客観的視点を得てから相手の立場に初めて立てます。

そういった状況を作ることもカウンセリングならではだと思います。

本当に心から言いたいことが言えないということは非常に辛いものです。

逆に言うと本当に言いたいことを言えることは非常に嬉しく、幸せを感じ、生きている心地「生きがい」を感じるものです。

カウンセリングの臨床現場では、さまざまな相談から「自分の本当に言いたいこと、大切な想い」に繋がり、お聞かせいただくことも多くあります。

その会話には不思議なほどの感動を生むようなこともあり、涙や大笑いなどへつながっていくこともあります。

なかなかなんでも話せるという状態が少ない現代において、相談できる場所として皆様のお役に立てられればと思っております。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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記事監修
公認心理師 白石

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