過去の心理学者・臨床家・研究者の人物像や提唱された内容から今に学べることは多くあります。

ここではヴァージニア・サティアと「家族療法」について書いていきたいと思います。

ヴァージニア・サティアについて


ヴァージニア・サティア(Virgina Satir)

ヴァージニア・サティア(Virgina Satir)は1916年アメリカのウィスコンシン州の農家を営む家庭に生まれました。

父親がアルコール依存症であったり、自分が病気のために2年間も聴力を失ったりした経験により観察眼や感受性、洞察力などの能力が非常に発達したと言われています。

のちに教師になるための訓練を行っていたものの自尊心の問題に昔より関心があり、シカゴ大学にてソーシャルワークの修士号を取得します。(心理療法士でもあり、作家でもあります)

サティアは、家族療法の創始者の一人とされ、家族療法の母と称されるようになっていきます。

従来の治療対象は当人である場合が多かった時代に対象を「家族」とし、有機システムの中での相互影響を重視したのがこの「家族療法」です。

のちにNLPを創始するリチャード・バンドラーはサティアの7つの技法をモデリングしてNLPの中にその理論と技法を組み込みました。

1959年に彼女はジャクソンやベイトソン、ランキンらと米国を代表する心理療法施設MRI(メンタル・リサーチ・インスティチュート)を設立します。

そこで正式な「家族療法プログラム」を立ち上げました。

彼女はとても人間的な温かさを持ち、受容と思いやり、そして愛を基本としました。

他人の限られたものさしで自分という人を定義させてはいけない

ヴァージニア・サティア(Virgina Satir)

家族療法


サティアは、家族内で引き受ける役割が人格形成において重要な役割を持っていることに注目し、問題のある子供だけを治療対象とするのではなく、家族の機能的な問題やコミュニケーション、役割などの相互関係を見直していく家族療法を提唱しました。

健全で機能している家族では、オープンなマインドと相互に利益や思いやり、愛情表現が認められる傾向が高くなるといいます。

自分の家族の成員に対して反応する術を学び、家族内での役割を持つものですが、その役割が時として真の人格を覆い隠したり、成人期の人格への影響が非常に大きい場合があります。

サティアによれば以下5つの人格的役割が家族内で演じられやすいとしています。

①叱責者(罪を見つけ批判する成員)
②コンピューター(感情を表に出さない知的成員)
③気晴らし屋(感情から焦点をそらして騒ぎを起こす成員)
④慰撫者(読み:いぶしゃ、慰めいたわる成員)
⑤地ならし屋(オープンで正直な連絡係)

地ならし屋だけが健全にコミュニケーションを取れる状態であり、それ以外の演者は、

  • 自己評価が低い
  • 真の感情が出せない(怖い)
  • 感情自体の恥ずかしさ
  • 認められない怖さ(慰撫者)
  • 自分には価値がないと思っている(叱責者)
  • 自分の知性にあぐらをかき、感情を認めない(コンピューター)
  • キュートで無害でなければ愛されない(気晴らし屋)

などの内的な問題を抱えていることが多いとしています。

このような内的問題を知り、自分には価値があることを受け入れていくことにより内的だけではなく、家族内での表現、演者、人格形成、相互関係が変化し、より良い状態へと向かっていきます。

サティアは対象者との間に親密で共感に満ちた関係を築き、対象者が採用する親密で共感に満ちた力動性を短ら演じていきます。

「家族は人間が製造される工場だ」と主張したサティアの名言を最後にまた一つ紹介します。

どうすれば家族を癒せるかを知ることで世界をどう癒せばいいかがわかった

ヴァージニア・サティア(Virgina Satir)

参考文献

心理学大図鑑 キャサリン・コーリンほか

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