過去の心理学者・臨床家・研究者の人物像や提唱された内容から今に学べることは多くあります。

ここではティモシー・リアリーの生涯と心理療法について書いていきたいと思います。

ティモシー・リアリーについて


ティモシー・フランシス・リアリー(Timothy Francis Leary)

ティモシー・フランシス・リアリー(Timothy Francis Leary)は1920年アメリカのマサチューセッツ州スプリングフィールドで生まれます。

学生時代には生徒会長や学校新聞の編集長を務めましたが、学校の方針や思想を批判し、大学の推薦を失う経験をします。

神学校のあと陸軍士官学校に入りますが、上官に逆らい学校を去ることとなり、心理学を勉強していたアラバマ大学時代には女子寮に忍び込み退学となっています

後に妻になるマリアンヌと同棲しながら大学にて修士号と博士号を取得し、患者の意見や意図を配慮しない精神療法に疑問を抱き、独自の研究を行っていきます。

研究の参加者との不倫関係により妻マリアンヌが自殺してしまう事態になり、職を捨て、ヨーロッパを放浪します。

著書「人格の人間関係的診断(IDP)」は当時の精神療法の中での評価は非常に高く、のちにエリック・バーンが交流分析とゲーム理論を発展させていきます。

覚醒薬物であるマジック・マッシュルームを食べて驚くべき洞察経験と解放感を体験し、その感覚を再現できる意識の回路の研究を行うようになっていきます。

ハーバード・サイケデリック・リサーチ・プロジェクトを設立し、精神の探求や変容の研究を行い、きのこから取れるシロシビンを用いた集団療法的なセッションを行ったりしていました。

リアリーの方向性ははますます浮世離れしていく形となり、「誘惑を断ち切る最も有効な方法は悟りを誘発するドラッグである」という過激な発言がでるほどになっています。

いまでは考えられないかもしれませんが、アルバート・ホフマンがLSDを発見し、それは意識の問題を解明する切り札として期待されていたこともあります。(LSDが麻薬として認定されたのは1960年代後半です)

そしてそのLSDを用いて「目覚める」ための心理療法をリアリーは行っていきます。

「LSDを用いた心理療法を行っていたリアリー」と聞くとなんとも恐ろしく危険であるのかがいまではわかるのですが、当時の文化的背景にはヒッピーたちの既存文化の反対をいくカウンターカルチャーがブームになっていく頃なのです。

ですのでそのヒッピー文化であるサイケデリック運動はリアリーの影響も非常に濃く、呼びかけも多くされたようです。※サイケデリック運動とは、西洋文化思想を批判し、インドや東洋的哲学や思想を基本として無意識や平和、愛、喜び、魂について探求していく活動です。LSDやマジックマッシュルームなどを用いることが多くあります。

リアリーがカリフォルニア知事選に出馬する際にはジミーヘンドリクスなどがキャンペーンソングを作り、平和イベントではジョン・レノンが応援ソング作ってくれるほどの状態になっていました。

「地球外の高次生命体からテレパシーでメッセージを受信した」などの言動があるように若者や芸術家などから「サイケデリック革命の父」と支持を集め、ニューエイジ運動に強い影響力を持ちました。

また晩年にはコンピューターに関心が高くなり、コンピューターを使って自分の脳を再プログラミングすることを提唱しました。

薬物心理療法の危険性や学術的ではない側面などへの批判もあり、非常に賛否両論を生んだ心理学者と言えます。

当時の時代背景がわからなければ彼の正確な人物像を感じることはできませんが、少し前にあったスピリチュアルブームはヒッピー時代に類似している側面があるという声もあります。

リアリーにはドキュメンターリー作品がありますので、詳しく感じてみたい方はご覧いただくといいのかもしれません。(文章でも感じにくいと思いますので)

私個人としては、理解できるところと理解できないところがあり、考え深いものですが、今スピリチュアル世界や真理探求に入り込んでいる方々に色々な意味で参考になることも多いのではないかと思います。

最後に彼の発言した有名な一節を紹介します。

Turn on, Tune in, Drop Out

Turn on, Tune in, Drop Out(訳案1:研ぎ澄まし、目覚めて、解脱しなさい、訳案2:ドラッグで覚醒し、解放して、今の社会から脱しよう)※解釈はそれぞれです。

ティモシー・フランシス・リアリー(Timothy Francis Leary)

参考文献

心理学大図鑑 キャサリン・コーリンほか

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