新型コロナウイルス対策として人が多いところを避ける、マスクや消毒の徹底、ソーシャルディスタンスなどの個人的対策がありますが、それらの徹底とともに大切とされているのが「免疫力の維持・向上」です。
免疫力維持・向上に繋がる可能性が高いものについて考えていきたいと思います。
少しでもお役に立てられれば幸いです。
もくじ
様々な考え方や見解がある上で
「免疫力を向上することが大切」という方もいれば、「免疫力向上なんてインチキだ」という方もいます。
医学的な見識者でも意見が別れることもありますが、免疫力が下がることがあるのは間違いない事実であり、この見解に否定的な方はいません。
医学的な効果を測る治験には、期待や希望による改善効果である「プラシーボ効果」などを省く必要性があります。
そういったものを排除した上で行動や物質の純粋な効果を調べるのですが、実はプラシーボ効果など心理的作用による効果も非常に大きいこともあります。
科学的根拠が低い商品があっても、その商品に信頼感があり、効果を期待できる心理状態があれば「インチキ」や「詐欺」と一言で言えるものではなくなります。
ここで重要なのは、「物質」や「行動」の科学的根拠を調べることは大切ですが、それを信じる気持ちや希望を持つ心を否定しては人間の持つ大切な機能を一つ奪うことになりかねません。
「プラシーボ効果」は私たちにとって重要な効果や作用をもたらすことも多くあります。
反対に副作用などを強く信じることによって実際に起きやすくなるようなことを「ノーシーボ効果」といったりします。
様々な考え方がある中でより良い科学的根拠であるエビデンスと私たちの持つ希望や信じる力の双方を大切にしたいものです。
免疫力を上げると言われている行動や物質
一般的に免疫力を上げるといわれている行動や物質には、
・食べ過ぎない
・バランスの良い食生活
・良い腸内環境をつくる
・ストレスの発散、ストレスが少ない状態
・悩みや強い感情にとらわれ続けない
・体を温める(特に腹部や下半身)
・適度の運動
・過労や過度な負荷を持続的に続けない
・太陽に当たる
・生活習慣を整える
・笑うことや気晴らし
・希望や期待がある心理状態
・適度な安心感
・バランスの良い睡眠の質と時間(人により異なる)
・人の温かみ
などがあると言われています。
「病は気から」という伝統的な言葉にあるように体にとって良い状態、心にとっても良い状態であることが理想かもしれません。
必要に応じて栄養素などの補給もあることで向上する可能性もあるかもしれませんが、強すぎる恐怖がある場合、その点もアプローチしておくことも大切かもしれません。
完璧にすることが大切かどうかは人によって異なるかもしれませんが、今より少しでも良い状態「Well-being」であれば良しとすることも大切かもしれません。
免疫力を下げると言われている行動や物質
免疫力を下げると言われている行動や物質には、
・長期にわたる食べ過ぎや偏った栄養バランス
・長期にわたる食生活の乱れ
・長期にわたる過度な疲労
・長期にわたる過度なストレス
・長期にわたる悩みや考えすぎる心理的ストレス
・長期にわたる過度の飲酒や喫煙
・持続的な睡眠不足
・持続的な生活習慣の乱れ
・持続的な体の冷え
・持続的な過度な恐怖や不安
・持続的な過度な自責と自己批判
・持続的な絶望や希望の出ない心理状態
・持続的に人の温かみがない環境
などがあると言われています。
人によって異なることも多いかもしれませんが、長期にわたる持続的な悪影響を少しでも改善することによって免疫力の増進・改善につながる可能性があります。
この機会にしかできないこともあるので思い切ってできることはしてみるといいかもしれません。
心理的なアプローチでできること
毎日のように新型コロナウイルス関連の情報が飛び交う日々、情報も錯綜し、あらゆる考え方があることを実感していると思います。
その中で責任問題に過剰に発展し、本来の目的に沿わない流れになることもあります。
また情報が非常にネガティブに捉えることが多い状態ですから、自分に入ってきたそれらの情報をいかに変換したり、活かしていくかの能力も大切なのかもしれません。
カウンセリングや心理療法などの心理的アプローチでは、ひとりひとりの個人に合わせて、相談されるクライエントがより良い心理的・身体的状態を協同してつくることに重きを置いています。
人によってどこに、どうやって、どのような流れで行なっていくかは異なります。
・強すぎる不安や恐怖にアプローチする方法
・悩みや考え過ぎてしまうことに対するアプローチ方法
・ストレスの発散や処理にアプローチする方法
・精神的ショックに対するアプローチ方法
・この事態をうまく乗り越えるために必要なポイントをおさえる方法
・生活習慣や癖を改善していく方法
・絶望から希望へと気持ちを動かしていく方法
・クライエントの持っている資源を再発見して活かしていくアプローチ
・自責や自己批判に対するアプローチ
など様々です。
心理的な側面だけではなく、身体的側面も含めて相談される方がより良い状態になりますように努めております。
おわりに
免疫力の維持・向上にできることを簡潔に説明してきました。
新型コロナウイルスはみんなで協力・協同してどれぞれが出来ることをできるだけやっていくことしかありません。
「できるだけ感染しないようにすること」が今の全体の民意の目標になっていると思います。
本来、人の足を引っ張ることが目的ではありません。
人の持つエネルギーや活力を奪うことよりも自分自身でできること、余裕があれば人に対してできることに力を注ぎたいものです。
この危機をみんなで乗り越えようという協同意識とそれぞれへの尊重もできるだけ並行しながら進めていきたいものです。
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記事監修
公認心理師 白石
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