「生きがいを感じられない」「自分の生きがいって何なのだろう?」とわからなくなったり、あらためて考えてみる機会が訪れることがあります。

そういった状況にある方にとって「生きがい」を考えるための材料を少しでも提供できれば、という思いで説明と考察を行っております。

生きがいとは何か?


生きがいは、「生き甲斐」と漢字表記され、「Ikigai」と英語で表記されるほど世界中にその概念が知られるようになり、世界中で注目されてきています。

「自分の生きがいってなんだろう?」と、ふと思うことがあるものです。

・なんで生きているんだろう?と意識的に思うとき
・生きがいを感じていたけど感じられなくなったとき
・挫折や目標がわからなくなったとき
・失敗が重なったとき
・大きな失敗やショックを味わったとき
・自分の能力を発揮できない状況が続くとき

に感じることが多いかと思います。

この「生きがい」は無意識的に感じていることも多く、その生きがいが無くなってはじめて「何のために生きていたんだろう?」という思いが出てくることが多くあります。

先に述べておきますが、「生きがい」について改めて考えていくことも大切ですが、「生きがい」に囚われてうまくいかないことが多ければ、そこに注力しない方が良いかもしれません。

「生きがい」は、言葉に表すことが難しいこともあり、また作業を繰り返しているうちに「生きがい」を感じるようになることもあります。

そういった難しさがあることを前提に様々な視点から「生きがい」を考えていく上で必要になる情報を提供していきたいと思います。

少し回りくどく感じるかもしれませんが「生きがい」の説明をする前に、生き甲斐の「甲斐」という言葉を理解することから始めます。

甲斐という言葉から分かること

甲斐(かい、がい)は、

 行動の結果として現れるしるし。努力した効果。「我慢した―があった」
 期待できるだけの値うち。「生きている―がない」→がい(甲斐)

デジタル大辞泉

とあります。

・我慢した甲斐がある
・生き甲斐がある
・やり甲斐がある
・耐えた甲斐がある

などの言葉があるように行った結果、期待した成果や価値、意味があるときに用いられます

逆にそれらが得られない場合、我慢した甲斐がない、やった甲斐がない、耐えた甲斐がないなどの言葉になります。

要するに自分が期待した成果や価値、意味を見失った時に生き甲斐を感じなくなる・わからなくなるということです。

またその他の辞書などでは、「張り合い」という意味を含むものも多いものです。

例えば対戦する相手がとても弱い場合、「張り合いがなく、やり甲斐がない」という言葉になります。

張り合いがあるのも「甲斐」の意味に含まれます。

生きていく上で張り合いがなくなっても生き甲斐を感じなくなる・わからなくなるということが起きる可能性があります。

ライバルがいることで成長できていたのに打ち勝つか、いなくなることで生きる意欲やモチベーションが上がらないということが起きるものです。

生きがい(生き甲斐)について

「生きがい(生き甲斐)」について辞書で調べると、

人生の意味や価値など,人の生を鼓舞し,その人の生を根拠づけるものを広く指す。〈生きていく上でのはりあい〉といった消極的な生きがいから,〈人生いかに生くべきか〉といった根源的な問いへの〈解〉としてのより積極的な生きがいに至るまで,広がりがある。生きがいは,漠然とした生の実感としてほとんど当人に無意識に生きられていく場合と,自覚的に人生の営みに取り込まれる場合とがある。

世界大百科事典 第2版 

とあります。

ここから考えられる「生きがい」とは、

○生きている意味や価値に繋がるもの
○人生を鼓舞(こぶ:奮い立たせてくれるの意)してくれるもの
○人生の張り合いや自分がどう生きていきたいかということ

を意味しています。

問1.自分の人生をどのように生きたいか?
問2.自分の人生で大切な生きる意味とは何か?
問3.自分の人生に生きがいを与えてくれるものは何か?

という3つの問いが役に立つかもしれません。

※根源的な質問ですので難しい場合は、スルーされてもよいかもしれません

世界で有名になった「Ikigai」


「Ikigai: The Japanese secret to a long and happy life 」という本などによって世界中で英語「Ikigai」として生きがい(生き甲斐)が紹介されました。

下のような図を見たことがないでしょうか?

生きがいマップ
参考:Ikigai: The Japanese secret to a long and happy life 

○あなたが好きなこと
○あなたが得意なこと
○世界が求めているもの(ニーズ)
○報酬を得られること

が重なり合った中心に「Ikigai(生きがい)」があると上記参考書籍にて説明されています。

これだけが「生きがい(生き甲斐)」ではないものですが、参考になることは多いかもしれません。

使命感と生きがい


使命や使命感も生きがいとして扱われる場合があります。

心理系やスピリチュアル系と呼ばれるような本やセミナーなどで、

自分の本当の使命とは?

あなたは○○の為に生きている

などのように「使命(しめい)」という言葉もよく見るようになりました。

また一般的にも

生まれてきたこの家の家業を受け継ぐ使命がある

こんな性格や体で生まれてきたのはこれらを活かす使命がある

などのように「使命」と感じる場合もあります。

使命感も「生きがい」に繋がるものとして参考になることも少なくありませんが、あまりこの言葉や概念を持たない方もいます。

やりがいの繰り返しで生きがいになる


「やりがい」があることはたくさんあります。

好きでなくてもずっとやっているうちに能力が向上したり、上達したり、先生と呼ばれるようになったり、教える立場になったりすることがあります。

やりがいの繰り返しによっても「生きがい」になることがあります。

「一番人生でやっていることは何ですか?」という質問で、でてくるものが該当するかもしれません。

振り返って感じる生きがい


死が近づいた時に

・生きてきて良かった
・あれを実現できた
・大変だったけど成果を出せた

と思えるものが「生きがい」とも言えるかもしれません。

そこには人生で実現したかったことが実現できたか?ということが最も重要かもしれません。

仮にもうすぐ亡くなると想定してみると何を実現すればよかったと思いますか?

変化する生きがい


人生を歩む中で私たちは、達成したことや達成できなかったことを繰り返します。

それによって人生観が変わったり、大切なものが変わることもあります。

人生観や大切なものが変わることによって、生きがいも変わることがあります。

昔の「生きがい」と今現在の「生きがい」が異なるということです。

高齢者(シニア)の生きがい
老後の生きがい
定年後の生きがい
主婦の生きがい
子供の育ったあとの主婦の生きがい
独身の生きがい
女性の生きがい
男性の生きがい
サラリーマンの生きがい
30代の生きがい
40代の生きがい
50代の生きがい
60代の生きがい
70代の生きがい

など年齢や人生の状況でも生きがいが変わることがあります。

最近では、「高校生の生きがい」や「大学生の生きがい」という若年層でも生きがいについて考える時代にもなっているようです。

生きがいの悩み


生きがいってなんだろう?と考えているとあれかな?これかな?と悩むことがあります。

「生きがいを探さなきゃ」と焦っていろいろ探すこともあるかもしれません。

何のために生きているのか?と自分に問うこと自体結構難しいものです。

特に難しいのが「ひとつに絞ること」です。

ひとつに絞るということは、仕事をとるか?家族をとるか?のような極端な捉え方になりかねないことがあります

ひとつ大きな「生きがい」を見つけることによって人生をより良くすることができたり、気持ちを奮い立たせてくれたりします。

しかし無理して絞りすぎたり、無理して決めなくてもいいかもしれません。

周りの人に「あなたの生きがいって何?」と聞いてみてください。

「わからないもんじゃない?」「生きていく上でみつけていくんだよ?」と答えが返ってくることがあると思います。

このような観点もあるということも知っておくと良いこともあります。

生きがいについて考えるカウンセリング


ここまで説明してきた「生きがい(生き甲斐)」をまとめてみると、

1.生きる価値や意味を感じるもの
2.生きてきたという実感が湧くような成果が得られるもの
3.生きる上で張り合いが欲しいもの
4.人生を奮い立たせてくれるもの
5.どう生きたいかというもの
6.好きなことや得意なこと
7.求められているニーズがあること
8.報酬が得られること
9.人生で実現したいこと
10.幸せを感じること
11.使命や使命感を感じるもの
12.人生で多くの時間をかけているもの
13.死ぬ間際に実現しておけばよかったと思うだろうもの

などが「生きがい(生き甲斐)」を見つけるにあたって大切な要素になります。

要素なので全て必要ではありません。

一番大事なのは人がなんと言おうと自分が「生きがい」だと感じるものがあなたにとっての「生きがい」だということです。

そういった観点を大切にしながらカウンセリングを行っていきます。

自分の頭の中で考えていくことと少し異なるのが、人に話すことによってアウトプットが行われ、気づきが得られたり、客観的に自分を観ることができる機会に恵まれます。

「自分の口からそんな言葉が出るとは思わなかった」という言葉が出るようなこともあります。

秘匿性があり、守秘義務に守られ、受容的・共感的な態度を感じながら自分のペースで話していくことはなかなか実生活にはないものです。

誰でも人生の節々で「生きがい」について考える機会があると思います。

そういったご相談では、いままでの「人生の総決算」といった形で、改めて過去を見ながら今後をどのように生きていくのかを考えていくお手伝いをすることもあります。

失敗や精神的ショックを味わった経験、自分の能力が発揮されないケースで感じる「生きがい」の喪失に関しては、特に慎重に行わなければなりません。

ご相談される方(以下クライエント)の傷つきや苦痛を少しずつでも癒せるようにカウンセリングを進めていきます。

そこにはいろいろな感情や思いがあったり、人生で大切にしてきた信念や想いがあることも多くあります。

そこに傷が付いたり、崩壊するような出来事に遭遇されたことも多いかもしれません。

しかしそこを丁寧に観ながら回復と再構築することができるのがカウンセリングの良いところです。

クライエントのペースと想いを一番に考えながら協同してそのテーマに取り組んでいきます。

そこを乗り越えたら「生きがい」を感じられるようになったり、「生きがい」を見つける機会が増えていきます。

それまでは絶望感などがでることもあり、注意も必要となります。

この時期はどうしても「絶望的」に感じやすく、希望を感じることができません。

ですので「生きがい」を感じることができないことが多くなるのです。

自分の生きる意味を取り戻せれば、それが一番深く大きな「生きがい」でもありますので、「生きがい」を取り戻せた感覚になります。

その頃には「希望」を感じられる自分になっていると思います。

人生には一時的に「生きがい」を感じられなくなるような出来事に遭遇したり、信念のゆらぎや崩壊が起きることがあります。

それは一生懸命生きているからこそ起きることでもあります。

そういった時期に少しでもお役に立てられるよう努めております。


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記事監修
公認心理師 白石

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