人生の多くの場面で選択を迫られる時があります。

どちらにするか?

悩み、考え、迷い、決断します。

その決断に影響を与えていることが多いのが「成長思考」や「固定思考」です。

「自分の成長を考えるとこっちにしよう」

「自分はできなからこうしよう」

といったように実は無意識的に判断していることも多いかもしれません。

またそれらは「日々何を目的として生きているか?」といった根源的な思考に関係しています。

この記事では、成長思考と固定思考について説明し、お読みいただく方にとって少しでもお役に立てられるように考察も行っていきます。

成長思考とは何か?

成長思考(英語:growth mindset)は、成長を志す「成長志向」や英語を織り交ぜて「成長マインド」とも呼ばれることがあります

成長志向と成長マインドの意味合いも含めて「成長思考」とここでは捉えて解説していきます。

成長思考という言葉は学術的な定義があまり見当たらず、ビジネスや自己啓発的な概念として多く認識されています。

一般的に「成長思考」とは、

○自分の成長を大切にしようとしている思考
○努力次第ではできないこともできると考える思考
○学びたい、知りたいという欲求を大切にする思考
○自分は生まれ持ったもの以上に成長させることができると考える思考
○自分の潜在能力に可能性を見出し、努力する思考
○失敗やミス、できないことをチャンスや別のものに変化させる思考

などを意味するものとして理解されています。

ですので、

  • 成長することを人生で大切にしている
  • できないことも努力次第でできるようになると信じることができる
  • 学びと知ることを大切にしている
  • 生まれ持った能力以上を発揮するのが人生だと捉えている
  • 自分の秘めたる能力があると信じて努力できる
  • 失敗をチャンスにする
  • できないことでもできるようにしていく

といった思考や姿勢などを「成長思考」と呼びます。

ポジティブシンキングにも似ているようにもみえますが、ポジティブに考えるだけでは、成長につながらないこともあります

成長思考は人によってどのように考えるか?成長をどのように捉えるか?に違いがあり、意味が異なることもあります。

自分のできていないところや至らないところを認めて成長させていこうという成長思考もあれば、ウィークポイントは無視して良いところを成長させようとする成長思考もあります。

どちらにしても成長思考は、成長できることを信じ、自分の成長を人生において大切なものとしています。

固定思考とは何?


成長思考の対義語にあたるものとして「固定思考」があります。

固定思考(英語:fixed mindset)とは、

○成長を大切にしようとは思わない思考
○できないことはできないと考える思考
○現状の維持につながる思考
○自分は生まれ持ったものが自分であるという思考
○自分の可能性と不可能性を事前に判断する思考
○失敗やミスが起きてもあまり何かを変えようとしない思考

などを意味しています。

自分の性格や才能は変わらないと考えます。

また何か問題が起きてもそこから学ぼう、成長させようとしない傾向を持ちます。

人生を生きていく上で、

自分のチカラで成長していくものだと考えるか(成長思考)?

人生は頑張っても変わらないと考えるか(固定思考)?

どちらで考えるかで、人生が大きく変わってくる根幹的な思考の違いと言われています。

実際は複雑


成長思考と固定思考を説明してきましたが、「実際自分はどっちか?」という二極の簡単な質問では答えが出ない複雑さを私たちは持っています。

例えば、仕事に関しては「もっとこういう風になりたい」と多くの方が成長思考を大切にしています。

逆にこの気持ちがなければ、仕事上成立しないことも多く、問題になってしまうこともあります。

部屋の片付けは「このままでいいか」、趣味の〇〇は「もっと極めたい」、あの人との関係は「もういいかな」というように細分化していくと複雑です。

こういったことは「成長思考」があるけど、こういったことは「固定思考」といった具合に両面を持つことが多いのではないでしょうか。

そういった複雑さはありますが、人生において「自分の成長」がどれくらい大切かどうかが最も重要かもしれません。

両思考のデメリット


成長思考によって私たちは可能性を広げることができます。

固定思考によって私たちは可能性を狭めることができます。

しかし固定思考にはデメリットしかないかといえばそうではありません。

ある程度のあきらめも肝心な時があります。

そういうときは固定思考で現状維持も大切かもしれません。

行き過ぎた成長思考でかえって問題が悪化したり、

行き過ぎた固定思考によって問題が持続的に変わらなかったりもします。

そういった思考のバランス感覚が大切になるケースも少なくありません。

自分にちょうど良い思考を見定めることが大切になります。

成長と固定を見極める


成長させるところと成長させないところをうまく見極めることで、自分のちからの使い道を上手に行うことができます。

すべて成長思考で疲れない方は、それでもいいですが、あまりに多くを望みすぎて力尽きることがあっては本末転倒になります。(それも面白いと思える方はもちろんいいですね)

どこを成長させるか?

が大事ですが、実は

どこに力を入れないか?

も大切になります。

力を入れないところを決めることで

フォーカスする先が変わり

力を集中的に入れることができます。

この見極めを見直すことで

成長に力を入れられるところが増えていきます。

自然な成長思考はストレスが少ない!?


問題が起きた時に人間はストレスを感じるものです。

その問題が「自分の成長」に自然に結びつけられるのであれば、その問題は自分の成長の種であると認識できます。

そういった認識ができる場合、問題による負のストレスは軽減され、ときには「良いもの」として扱えることもあります。

このような捉え方は無理して行い過ぎると、逆にストレスになってしまうため自分にちょうど良い捉え方を模索する必要もあります。

逆にストレスを強めすぎている捉え方を見つけていく方が得策な場合もあります。

失敗を大きく自分の責任に転換している捉え方などが該当します。

どう自分は生きたいのか?


「どのような人生を生きたいのか?」

という質問に対する答えが「成長思考」と「固定思考」に最も大きな影響を与えます。

なんとなく「こう生きたいな」というイメージがある場合もあれば、「こう生きる」と強く決意している場合もあれば、あまり考えていないこともあるでしょう。

それぞれその方の人生なのでどれが良いと人が言うものでもないかもしれません。

また人生の時期によって変化することもあります。

改めて考え直すためのカウンセリング


当カウンセリングでは、そういったこれからの人生について改めて考え直すためのカウンセリングを行っています。

「成長思考を身につけよう」と思っても、自然な目的がなければ持続できないことも多いため、人生の方向と沿うような形で成長思考を習得することが得策になります。

改めて自分の人生を振り返り、これからどのような人生を歩みたいかを考える良い機会になるようにカウンセラーが黒子に徹したカウンセリングを行っています。

自分の心や頭の中で考えることもいいですが、自分のペースで話しながらアウトプットを行い、自分で気づきを得ていくような方法もあります。

カウンセリングというと「話を聞いてもらう」というイメージが強いかもしれませんが、相談される方(以下クライエント)の主体性を実は非常に大切にしています。

そういった受動的な側面と主体的な側面を併せ持つのがカウンセリングです。

秘匿性があり、守秘義務に守られながら、自分と実生活と関係のない第三者であるからこそ話しやすいことも多くあると思います。

自分のためにうまく活用されてください。

おわりに


成長思考と固定思考について説明してきましたが、いかがだったでしょうか?

成長思考がとても素晴らしいものとして扱われることも多いですが、デメリットもあります。

固定思考はあまり良くないものとして扱われることもありますが、使い方によっては非常に有益です。

一長一短を知り、うまく使うことによって、自分の力を大切なところへ集中させることができます。

その使い方が実は一番重要なのかもしれません。


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記事監修
公認心理師 白石

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