過去の心理学者・臨床家・研究者の人物像や提唱された内容から今に学べることは多くあります。

ここではダニエル・シャクターと「記憶の7つの罪」について書いていきたいと思います。

ダニエル・シャクターについて


ダニエル・シャクター

ダニエル・シャクター(Daniel shacter)は1952年ニューヨークで生まれ、高校時代に心理学に関心が芽生え、ノースカロライナ大学にて心理学を学びます。

ダラム退役軍人病院の知覚・記憶研究所に所属し、記憶障害の患者の治療と研究を行っていきます。

1981年には記憶研究で有名なタルヴィングとモスコヴィッチらとともに記憶障害のための病棟を創設します。

ハーヴァード大学で教壇に立ったのち、シャクター記憶研究所を立ち上げました。

主著には、

1982年「記憶痕跡の背後の異邦人」
1996年「記憶の研究」
2001年「なぜあれが思い出せなくなるのかー記憶の7つの罪」

などがあります。

記憶の7つの罪


記憶の研究はエビングハウス の忘却曲線、バートレットの記憶の間違いについての研究、アーミテージ・ミラーのマジカルナンバー7±2、タルヴィングの意味記憶とエピソード記憶の区別などがありました。

忘れても良いことを覚えていたり、忘れてはいけないことを忘れてしまうことがあるように記憶が私たちを裏切ることがあります。

シャクターはそのケースとして、

・物忘れ(不作為の罪)
・不注意(不作為の罪)ー貯蔵場所の問題
・妨害(不作為の罪)ー検索や思い出しの問題
・混乱(作為の罪)ー謝って思い出される問題
・暗示(作為の罪)ー誘導による誤りの問題
・書き換え(作為の罪)ー再生の混乱による問題
・つきまとい(作為の罪)ー記憶が機能しすぎる問題

の7つがあるとし、「記憶の7つの罪」と命名しました。

これらは欠陥ではなく、私たちの生理的で複雑なシステムの代償であるとシャクターは述べています。

脳の癖を知った上で記憶したり、想起したり、記憶の間違えやすさを受容したりすることでいまに活かせるのかもしれません。

参考文献

心理学大図鑑 キャサリン・コーリンほか著

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