chatGPTやGeminiなどのAIが一般の方にも無料で使えるようになってきました。

スマホでは音声で会話しているかのようなやりとりができるため、自分の気持ちを分かってもらったり、アドバイスをAIから受けたりすることができます。

その新しい経験は斬新でとても身近で、かつお金もかからない。

人には話せないことも話せて楽しいという方も増えてきていると思います。

そんな中で注意すべき点も上がってきています。

その活用と注意すべきことをこの記事で書いていけたらと思います。(筆者も実際に使って試してみました)

もくじ

AIに相談する


AIカウンセリングとは、主にチャット形式のAIと対話することで、気持ちを言葉にしたり、考えを整理したりする体験を指します。

多くの場合、以下のような特徴があります。

  • 24時間いつでも利用できる
  • 匿名で相談できる
  • 否定せず、一定の共感的な応答を返す

こうした特性から、 「誰かに話す第一歩」として利用する人が増えています。

AIを使ったセラピー


AI(特にチャットボットや生成AI)を使ってカウンセリングやメンタルサポートを受ける人が増えています。複数の調査や報告によると、これは世界的・多世代的なトレンドになりつつあります。

米国の調査では、大人のうち約22%がAIセラピーアプリを利用しており、ChatGPTなどのAIを日常的にメンタルヘルスサポートに使っている人は50%以上というデータもあります。

日本でも大人や子供も含めて徐々に利用する方も増えてきているようです。

ただまだ治療やメンタルサポートを代替するものではなく、ひとつのサポートツールとして利用すべきだと世界中で指摘されています。

AIカウンセリングって何?


chatGPTのスマホなどでは、音声を通じてAIと対話するようにやり取りができるようになっています。

この機能を使って、対話する形で

相談したり

悩みを打ち明けたり

言ってほしい言葉を言ってもらったり

アドバイスをもらったり

することができます。

質問の仕方(プロンプト)によってはかなり高度な心理的質問にも返答が来ます。

なのでハマる方はドハマりするようなこともあります。

ただ微妙なニュアンスを言うと

「そうですよね、しっかりサポートいたします」

など、会話の意とそぐわない返答が来たりします。

ただ明確な質問に対しては明確に返答が来ます。

うまく活用すればとても良いテクノロジーですが、活用の仕方が問われるものでもあります。

AIカウンセリングが比較的得意としているのは、次のような領域になります。

気持ちや状況の整理

  • 今、何に困っているのか
  • どんな感情があるのか
  • 頭の中が混乱している部分はどこか

対話を通して言語化することで、 自分自身を客観的に見直すきっかけになります。

視点を増やす

  • 別の考え方の可能性
  • 行動の選択肢
  • 一般的な対処の例

「こう考える人もいる」という形で、 視野を広げる補助になります。

セルフケア・心理教育

  • ストレス対処のヒント
  • 感情との付き合い方
  • 心理的な仕組みの説明

心理教育的な内容との相性は比較的良いと言えます。

気持ちに寄り添う機能


AIは質問者や相談者に対して寄り添う言葉をかけてくれます。

いつも寄り添ってくれる存在に依存してしまうことも増えてきているようです。

それもうまく活用できているのであれば「ハマっている」といったことで良いでしょうが、AIに依存的になりすぎて現実の生活がおろそかになったり、出会いや機会の損失などもあることがあります。

AIは質問の内容に返答しているだけで、専門家のように表情を見て何を考えているか推測して、返答してくれる機能はありません。

質問の事実のみにフォーカスして返答します。(学習機能がついているものは少しマシみたいですが)

アセスメントや見立て、そこからの展開などを考える専門家とは異なります。

それでも24時間、話せば返答をくれる存在としては非常に大きなサポートツールになります。

AIカウンセリングが向いている人

  • 人に相談する前に気持ちを整理したい人
  • 匿名で話せる場がほしい人
  • 夜間やすき間時間に使いたい人
  • 自己理解やセルフケアを目的としている人

特に、 専門家につながる前段階のツールとしては有効です。


AIカウンセリングが向いていない人

  • 自傷・希死念慮があるなど緊急性が高い場合
  • 深いトラウマや愛着の問題を扱いたい場合
  • 判断や決断をAIに委ねてしまいそうな場合
  • AIとの対話に依存しやすい場合

こうしたケースでは、 人との関わりを中心に据えた支援が不可欠です。

プロンプト次第


専門的にセラピーとして活用するのは一般的には難しいとされていますが、それはプロンプトによって回答が異なることも影響しています。

たとえば、「暇なんだけどなんか気持ちが落ち込むんだよね」というと

まずは共感してくれて、一般的な推測で非常に様々な角度でこんな理由があるのでは?としてくれています。

これが文章タイプだと非常にまとまっていて素晴らしいまとめだなと思うこともあります。

しかし専門家だとまた違う形になります。

その気持ちを理解してくれたうえで専門家も専門分野によって展開が異なります。

 ⇒暇な時でもそうならない時ってあります?と例外から糸口を探す

 ⇒どんな感情や気持ちになりますか?とその心の様子から糸口を探す

 ⇒普段ストレスとか気持ちの状態は?と全体の状態から糸口を探す

 ⇒落ち込んだらつらいですよね?と共感や傾聴から展開していく

気持ちが軽くなる方向へ進んだり、その根っこの問題に焦点を当てたり、そもそも世界観を未来に向けたり

などいろいろあります。

そのクライエントの様子や先生の経験値から自然と精度の高い方向へ進んでいきます。

少し様子が重くなると、そこを察知して、話の展開が変わることもありますし、とても多くの情報を精査してクライエントがより良い状態へ向かうように進めていきます。

これはAIにはまだできないことです。

しかし今後は表情カメラや音声での感情認識、微妙なニュアンスの読み取りなどができてくれば変わってくるかもしれません。(なんかある程度はできてきそうな感じもしますね)

AIカウンセリングについての注意点まとめ


⚠️ AIカウンセリングの主なリスク

① 誤った理解・不適切な助言のリスク

何が起こりうるでしょうか?

  • 文脈や背景を誤解した応答
  • 表面的には「優しい」が本質を外す返答
  • 深刻な問題を軽く扱ってしまう可能性

などのリスクの可能性があります。

それは

  • 非言語情報(表情・沈黙・声色)を扱えない
  • 相談者の人生全体・関係性を本当の意味で把握できない

といった特徴があるからです。

まだでてきたばかりの技術ですが、非常に高性能。

高性能ではあるのですが、まだできないことも多くあります。

👉 特に危険なのは

  • DV・虐待・自傷・希死念慮が含まれる相談

になります。

人を介していかなければなりませんが、補助ツールとしての活用は良いかもしれません。


② 危機対応・責任ある判断ができない

AIにできないこととして、

  • 命の安全を最優先に判断すること
  • 緊急性の評価
  • 医療・福祉・家族への連携

などがあります。

ある程度はできると思いますが、責任などの重さ、微妙なニュアンス、経験値という概念のないテクノロジーというところでその困難さを理解できない場合があります。

👉
「本当は今すぐ人につながるべき状態」でも
AIは“対話を続けてしまう”可能性があるので注意が必要です。


③ 依存・孤立を助長するリスク

起こりやすいパターンとして、

  • 「人よりAIの方が安心」
  • 現実の人間関係を避ける
  • 悩みをAIだけで完結させる

などが考えられます。

これはどうしても仕方ないことでもあります。

人とAIの利用の比率が変わる問題でもあるかもしれません。

👉
結果として
支援につながるタイミングを逃す
孤立が深まる
という逆効果が起きることがあります。

「うまく活用する」ということが大事になります。

ゲームやYOUTUBEと似たようなところでしょうか。


④ 自己理解の“偏り”が固定化される

例としては、

  • 「私は○○な人間だ」というラベル化
  • ネガティブな自己像の強化
  • 認知の歪みを修正できないまま反復

などの考えによって、理解の偏りが生まれるかもしれません。

自分の興味の範疇でしか、質問できないため、他者の視点を借りる事が難しくなる傾向があります。

👉
AIは
✔ 自分の興味の範囲の理解を進めることができる
✖ 関係性の中で再構築することは苦手、自分の興味のない範囲はなかなか知ることができない


⑤ プライバシー・情報管理の問題

情報やプライバシーの注意点として

  • 相談内容はデータとして扱われる
  • 完全な守秘義務ではない
  • サービスごとに利用規約が異なる

などがあります。

👉
個人が特定される情報
第三者に知られたくない詳細
は慎重に扱う必要があります。

※気になる方は一度利用規約などを読んでおくのも良いでしょう。


🔍 利用者側の注意点(わかりやすく)

✔️ AIは「相談相手」でもあるが「道具」

AIは相談相手でもありますが、

  • 気持ち整理
  • 考えの整理
  • 情報提供

を行うことができるツールです。

過剰な期待と責任を頼りにすると問題が起きることもあります。

ひとつのアドバイザー、補助ツール的な利用がすすめられます。

最後にその情報の判断を下すのは自分という人間だからです。

👉 決断・判断・治療は人が担うもの


✔️ 「つらさが強まっているとき」は人につなぐ

以下に当てはまる場合は要注意:

  • 眠れない・食べられない状態が続く
  • 死にたい気持ちが出てきた
  • 現実感が薄れている

そういった兆候があれば、医療や公的機関、カウンセリングなど人を介した支援サービスを利用されてください。

👉 AIで済ませない


✔️ AIの答えを「正解」にしない

  • 一つの視点として扱う
  • 違和感があれば無視してよい
  • 合わない助言は採用しない

このあたりは自分で判断していく能力が試されますね。


🧑‍⚕️ 支援者・提供者側の注意点(重要)

① 役割を明確にする

  • ❌ 治療・診断・危機対応
  • ⭕ 情報提供・気づき・入口支援

👉 「これはカウンセリングの代替ではありません」と明示する。

このように提供者は示していく必要があり、実際にそのような表記も見られています。

また支援者側が利用者のAIカウンセリングニーズや利用状況に対して、適切なアドバイスをお伝えすることも大切になってくるかもしれません。

入口支援であり、あくまで補助ツールではあるものの

その方にとっては、

とても重要な相棒かもしれませんし、

とても大切な存在であるかもしれません。

そのあたりのお気持ちを大切にしていくことも必要になります。


② 人につながる導線を必ず用意する

  • 相談窓口
  • 専門職
  • 医療・福祉・教育機関

AI自体が上記のような関係機関に導線を導く提案をしていくことが大切になります。

また改めて家族の中でのやりとりもこの導線につながるために重要になります。

👉
「AI → 人」への橋渡し設計が安全性を左右します。


③ 想定外利用を前提に設計する

  • 重い相談が必ず来る
  • 依存的な使い方をする人が出る
  • 誤解・過信が起きる

などをAI側が理解し、その説明をしたうえで解説やアドバイスを行っていくことが必要とされています。

👉
禁止事項・限界・注意点を先に示すことが重要。


📌 まとめ

AIカウンセリングの注意点まとめ

  • AIは共感するが、責任は取れない
  • AIは整理できるが、支える存在にならないことがある(支えになることもある)
  • AIは入口にはなるが、居場所にはならないことがある(居場所になることもある)
  • 困難が深いほど、人の関与が不可欠

AIカウンセリングをうまく活用するために


① 基本の考え方(最重要)

🧭 AIの位置づけを間違えない

AIカウンセリングは
❌ 治療・診断・危機対応
ではなく、
⭕ 気持ちを整理するための「思考補助ツール」です。

「一人で抱え込まないための中間地点」

として使うのが最も効果的です。


② 利用者側:うまく使うためのポイント

① 目的を限定する

AIに向いている相談テーマとして、

  • 今の気持ちを言葉にしたい
  • 何に困っているか整理したい
  • 考え方のクセを知りたい
  • 落ち着くためのヒントが欲しい

といったところがポイントとなります。

👉 「どう生きるべきか」などの最終判断は任せない


② 具体的に話す(完璧でなくてOK)

  • 感情(不安・怒り・疲れ)
  • 状況(いつ・どこで・誰と)
  • 体調や行動の変化

など具体的な質問を行うことで回答がより的確になる傾向があります。

👉 まとまっていなくても
断片的に書く方が役に立つことも多いです。


③ 違和感を大事にする

  • 「しっくりこない」
  • 「これは違う気がする」

これは非常に多く体験することがあるでしょう。

すごい!!

と思ったら

やっぱりAIはAIなんだな、といった回答があるのも現状です。

👉 その感覚は重要な情報。
AIの答えに合わせなくてよい


④ 人につなぐ目安を持つ

以下に当てはまったら要注意:

  • 同じ悩みを何度もAIに相談している
  • 使った後、楽にならない
  • つらさが強まっている

こういった場合は、人への相談に切り替えるといいでしょう。

👉 次の一歩は“人”へ


➄「使いすぎない設計」を意識する

  • 利用時間の目安を示す
  • 依存を助長する表現を避ける
  • 自己完結を勧めない

など使う時間にも注意するといいでしょう。行き過ぎると依存を強めることもあります。

👉
依存してきたら少し離れる


➅ 実践的な使い方(具体例)

✔️ 例1:気持ち整理テンプレート

  • 今、一番つらいことは?
  • 体と気持ちに起きている変化は?
  • 少し楽になる行動は?

といった質問もいいでしょう。

スキーマや中核信念、防衛機制など専門用語を知っていたらより専門的な回答になることが多いですね。

👉 カウンセリング・CBT的活用


✔️ 例2:相談前の準備ツールとして

  • 相談したい内容をAIで整理
  • 質問や困りごとを言語化
  • 優先順位をつける

こういったことは得意としていることですので積極的に使っても良いかもしれません。

👉 対面カウンセリングの質が上がる


✔️ 例3:保護者・支援者のセルフケア

  • 感情の吐き出し
  • 視点の切り替え
  • 疲労の自覚

じつは私も少し使ってみて、非常に面白いなあ、こういうところは使えて、こういうとこは使えないなあ、といろいろ感慨深いものを感じております。

感情の掃き出しをして、共感をしてもらう

今の状況から考えられることを抽出できる

その抽出からどうすればよいかのアドバイスを数種類提案してもらう

こういったことが瞬時にできる技術は素晴らしいものです。

専門家の回答とは異なるものも多いですが、全体的な理解を抽出したうえでの妥当な回答は非常に得意なのかもしれません。

人生に良い影響をくれる存在としてうまく活用していけるといいですね。

👉 支援する人を守る用途にも有効 


カウンセリングしらいしの相談室


カウンセリングしらいしの相談室風景です。

AIでのセラピーやカウンセリング、相談などから一歩先に踏み込んでみたいなというときにご利用ください。

愛知県名古屋市昭和区川名にあります。

とても静かで気持ちの良い風が吹く落ち着いた場所です。

この相談机は心理カウンセリングを始めた10年以上前から使っている愛用の一枚板です。(たくさんの方を迎えてくれました)

こちらに来ていただいてご相談も可能ですし、全国からお電話やオンラインでもご相談に応じることができます。

ぜひご活用ください。

カウンセラーの写真です。

記事監修
公認心理師 白石

「皆様のお役に立つ情報を提供していきたいと思っています」

カウンセラーについて詳しくはこちら

カウンセリングしらいし

全国どこからでも専門的なカウンセリングと心理療法を受けることができます。

当カウンセリングの特徴

当カウンセリングの料金と流れはこちら

電話番号:090-2862-4052

メール:mail@s-counseling.com

お問い合わせフォームはこちら