愛知県名古屋市で大人の発達障がいとグレーゾーンの特性をお持ちの方へ向けてカウンセリングやソーシャルスキルトレーニングなどについて書いております。
本当に苦労が多い方が多く、少しでも当事者の方のお役に立てられたら幸いです。
もくじ
大人の発達障がいとグレーゾーン
- 生きづらい
- なんでじぶんだけできないんだろう
- ついついやってしまう(問題を繰り返してしまう)
- 自分はなんで他の人と違うんだろう
- うまく仕事ができない
- ついついすぐに変えてしまう
- 人とのかかわりが難しい
- すべてリセットしたくなる
いろいろな生きにくさを感じやすい大人の発達障がい。
今まで「発達障がい」という知識や認識が薄かった分、近年になってその概念を知り、診断を受けたという方も少なく無いかもしれません。
また会社でうまくいかず、適応に難しさを感じて検査すると診断されたという方もいます。
またグレーゾーンや境界知能の方々も非常に苦労されています。

発達障がいは、
- ASD(自閉スペクトラム症)
- ADHD(注意欠陥・多動性障がい)
- LD(学習障がい)
- DCD(協調運動障がい)
の4つが代表的なものとされています。
そしてそれに加えて中央にあります「知的障がい」も関係していることがあります。
知的障がいはIQで測られることが多く、IQ70以下から知的障がいと診断され、IQ70~84の方はその境界であるため「境界知能」という呼び方をされます。
知的でのグレーゾーンは「境界知能」の方が該当されます。
以下それぞれの特徴を記載していくのですが、グレーゾーンも同様にASDとADHD特性を併せ持つ方、ADHDとLDの合併、境界知能の併存など合併されている方もいらっしゃいますので、特徴は横断的に併せ持つ場合も少なくありません。
ADHD(注意欠陥・多動性障がい)の特徴として
ADHD(注意欠陥・多動性障がい)では、
- 遅刻や約束を忘れることが多い
- ストレートな表現でトラブルになることがある
- 思いつきで行動してしまう
- 自分の話しをしたい(うまく会話のキャッチボールが出来ない)
- ころころやりたいことが変わる
- 落ち着いて座っていられない(苦手)
- ミスや失敗が多い
- 不注意やうっかりが多い
- 順序だてて行動できない
- 動きたくなる
などの特徴があるといわれています。
不注意型、多動型、混合型などでまた特徴が変わります。
同じADHDといってもいろいろ異なる特性があるということです。
大人のADHDで感じる大変さの実例
大人になって感じるADHDの大変さ実例として20個紹介します。
- 約束や締め切りを忘れてしまう
- 物をよくなくす(鍵・スマホ・書類など)
- 仕事や作業の優先順位をつけるのが苦手
- やるべきことを先延ばししてしまう
- 会議や会話中に集中が途切れてしまう
- 途中で話を遮ってしまう
- 思いつきで発言して後から後悔する
- 仕事を最後までやり切る前に別のことに手を出してしまう
- 部屋やデスクが散らかりやすい
- 時間の見積もりが苦手で遅刻しやすい
- 感情のコントロールが難しくイライラしやすい
- 些細な失敗で強く落ち込む
- ミスが多く自己評価が低くなりやすい
- 書類やメールの細かい確認が苦手
- 同時に複数の作業を管理するのが難しい
- 興味のあることには過集中してしまう
- 退屈な作業を続けるのが非常に苦痛
- 人間関係で「空気が読めない」と言われることがある
- 家事や生活管理(支払い・整理など)が滞りやすい
- 周囲から「やる気がない」「だらしない」と誤解されやすい
などがありますが、ADHDには強みがある長所的な特徴がある場合もあります。
大人ADHDの強みの実例
強みの実例として20個挙げましたが、人によってADHDでも強みは異なります。
- 発想力が豊か(アイデアが次々浮かぶ)
- 新しいことへの好奇心が強い
- 直感的な判断が速い
- 行動力がある(思い立ったらすぐ動ける)
- エネルギーが高い
- 興味のあることへの集中力(過集中)が高い
- 創造性が高い(クリエイティブな発想)
- 型にとらわれない柔軟な考え方
- リスクを恐れず挑戦しやすい
- 問題解決をユニークな方法で考えられる
- 場の空気を変える明るさ・ユーモア
- 思ったことを率直に表現できる
- 困っている人に共感しやすい
- 危機対応力が高い(突発的な状況に強い)
- マルチタスク的な環境で力を発揮しやすい
- 興味分野での専門性が深くなりやすい
- 既存のやり方に疑問を持ち改善を考えやすい
- 情熱が強く周囲を巻き込む力がある
- 短時間で多くのアイデアを出せる
- 失敗から立ち直る回復力を持つ人も多い
ASD(自閉スペクトラム症)の特徴として
ASD(自閉スペクトラム症)では、
- あいまいな指示の理解が難しい
- 自分の興味のないことに取り組むことが難しい
- 独特のこだわりがある
- 他者に興味を持てない
- 感覚過敏や鈍麻がある
- 急なスケジュール変更ができない
- 人間関係に悩みやすい
- 自分の世界観があって上手く溶け込めない
- 合わせようとしてもなかなか相手に合わせられない
- 相手の話しや意図がうまくわからず、誤解が生まれたり、コミュニケーションが難しい
などの特徴があるといわれています。
ASDとADHDは3~5割くらいの合併率があるといわれています。
大人ASDの苦労の実例
大人のASDのお方の苦労の実例20を紹介します。
- 相手の気持ちや意図を読み取るのが難しい
- 暗黙のルールや空気を理解するのが苦手
- 雑談や世間話が何を話していいかわからない
- 冗談・皮肉・遠回しな表現を理解しにくい
- 人との距離感(近すぎる・遠すぎる)が分かりにくい
- 相手の表情や声のトーンの意味が読み取りにくい
- 集団の会話の流れについていくのが難しい
- 急な予定変更に強いストレスを感じる
- ルールや手順が変わると混乱しやすい
- こだわりが強く柔軟に対応しにくい
- 興味のある話題ばかり話してしまう
- 音・光・匂いなどの刺激に敏感で疲れやすい
- 職場の曖昧な指示が理解しにくい
- 複数のことを同時に処理するのが苦手
- 人間関係のトラブルの原因が分からないことがある
- 本人は普通に話しているつもりでも「冷たい」と誤解される
- 相手の話の裏の意味(本音)を読み取るのが難しい
- 集団行動やチームワークに疲れやすい
- 疲れても気づきにくく、突然強く疲労を感じる
- 周囲から「変わっている」「融通が利かない」と誤解されやすい
ASDでもそれ自身が強みになることもあります。
大人ASDの強みの実例
- 集中力が高い(興味のあることに深く没頭できる)
- 物事を深く掘り下げて理解する力がある
- 記憶力が高い人が多い
- 細かい違いに気づく観察力がある
- ルールや手順を正確に守れる
- コツコツと継続する力が強い
- 論理的に考えるのが得意
- 感情に流されず冷静に判断できる
- 専門的な知識を深く身につけやすい
- 興味分野で高い専門性を発揮できる
- 正直で嘘をつかない傾向が強い
- 公平さや正義感を大切にする
- ルーティン作業を安定して続けられる
- 一人で集中する仕事に強い
- 細かいミスを見つける能力が高い
- 客観的な視点で物事を見られる
- 既存の常識にとらわれない視点を持つことがある
- 好きな分野では非常に高い知識量を持つ
- 一度決めたことを粘り強くやり抜く
- データ・構造・パターンを見つけるのが得意
LD(SLD:学習障がい)の特徴
LD(SLD:学習障がい)では、
- 仕事がうまく理解できない
- 読む、書く、計算する、聞き取るなどに特性があってうまく実行できない
- 推論も苦手
- 文字や行を飛ばして読んでしまう
- 繰り上がり、繰り下がりが出来ない
- 子供のころ時計が理解できない・板書が難しい・誤字脱字・鏡文字が多かった
- マルチタスクが苦手
- 指示が分からない
などの特徴やお困りごとがあるといわれています。
大人になるとほかの方よりも仕事が遅いなどの問題も起きることが少なくありません。
またADHDとLDは3分の1程度の合併率があるというデータがあります。
心理的に整理すると、大人のLDの困りごとは主に次の3タイプに分けられます。
- 読みの困難(読字障害・ディスレクシア)
- 書きの困難(書字障害・ディスグラフィア)
- 計算の困難(算数障害・ディスカリキュリア)
これらはすべて 限局性学習症(LD) の中に含まれるタイプです。
大人LDの苦労の実例
大人の場合の苦労を20個紹介します。
- 長い文章を読むのに時間がかかる
- 文章を読んでも内容が頭に入りにくい
- 書類やメールを書くのに時間がかかる
- 漢字やスペルのミスが多い
- メモを取っても後で読み返すと分かりにくい
- 数字の計算ミスをしやすい
- お金の計算や会計が苦手
- 電話番号や数字を聞き取って書くのが難しい
- マニュアルや説明書を読むのが苦痛
- 書類の記入で間違えやすい
- 文字を書くのが遅い、または疲れやすい
- 会議の内容をメモしながら理解するのが難しい
- 読み書きが多い仕事で強いストレスを感じる
- 学生時代の「勉強ができない」という経験で自己評価が低くなりやすい
- 資格試験などの筆記試験が非常に負担になる
- 地図や表などの情報を理解するのに時間がかかる
- 数字や文字を見間違えることがある
- 書類整理や事務作業に時間がかかる
- 周囲から「努力不足」と誤解されることがある
- 読み書きや計算の場面を避けようとしてしまう
などがありますが、強みもあります。
大人LDの強みの実例
- 視覚的に物事を理解する力が高い
- イメージで考える能力が強い
- 空間認識能力が高い人が多い
- 直感的な問題解決が得意
- 実際にやりながら覚える力が強い
- 創造性やアイデアが豊か
- 立体的・全体的に物事を見ることができる
- 実践的なスキルを身につけやすい
- 手作業や技能的な仕事が得意な人が多い
- 柔軟な発想で新しい方法を見つけられる
- 試行錯誤を続ける粘り強さがある
- 経験から学ぶ力が高い
- 独自の視点で物事を見ることができる
- 言葉よりも行動で理解する力が強い
- パターンや構造を視覚的に捉えるのが得意
- 物作りやデザイン的な感覚を持つ人が多い
- 身体感覚を使った学習が得意
- 人の苦労に共感しやすい
- 失敗経験から工夫を生み出す力がある
- 自分なりのやり方を作る能力が高い
心理的には、限局性学習症(LD) の人は
「言語的処理は苦手でも、視覚・空間・体験的な学習が強い」
という認知スタイルを持つことが多いと言われています。
例えば
- 読み書きが苦手 → 図・イメージ理解が得意
- 文字情報が苦手 → 実践・体験学習が得意
- 言葉で覚えるのが苦手 → 視覚記憶や空間認識が強い
といったところが得意なケースがあります。
知的グレーゾーン(境界知能)について
知的障がいグレーゾーンである「境界知能」は、知能指数(IQ)において70以上~85未満の方々に対して一般的な呼称として用いられています。
境界知能は、一般平均のIQ85~115と知的障害とされるIQ70未満の間に属します。
平均と障害のはざまになりますが、なかなか今まで一般的に理解されてこなかった境界域になります。
ある統計上では約14%がこの境界知能に該当するともいわれています。(1000万人くらい該当する方がいらっしゃる可能性があります。
学校の35人クラスがあるとすると5人くらい境界知能のお子様がいるという計算になります。(私たちが思っているより多いかもしれませんね)
知的グレーゾーン(境界知能)では、
- 上手く仲間の輪に入れない
- 空気を読むことが苦手
- 話すスピードや処理に問題が生じて会話がうまくできない
- 抽象的な話が苦手・わからない
- 集団になじむのが苦手
- 忘れっぽい(おっちょこちょい)
- 身だしなみを整える事が難しい
- 整理整頓の困難さ
- お金の問題
- スケジュール管理
- 読み書きが難しい
- お世辞や社交辞令などがわからない
- スピードについていけない
- 集中できない
- 理解が難しい
- 上手く整理できない
- 覚えられない(すぐ忘れる)
- 力の加減が難しい
- 見る聞くが難しい
- 宿題に取り掛からない
- 会話についていけない
- ルールやマナーの理解が難しい
- 相手の意図がわからない
- うまく言葉で表現するのが難しい
- マルチタスクの苦手さ
- 口頭指示の実現の難しさ
- 業務を覚えることに時間がかかる
- 値段の比較や商品の比較が難しい
などの特徴やお困りごとがあるといわれています。
境界知能も単体の特性の方もいれば、発達障がいグレーゾーンと合併されている方もいらっしゃいます。
心理支援の観点では、境界知能の人の苦労は主に次の3つの要因から生まれると考えられます。
- 理解や処理に時間がかかる
- 抽象的な思考が苦手
- 社会の要求レベルとのギャップ
また、知的障害ではないため
支援の「谷間」に落ちやすい特性とも言われます。
大人の境界知能の強みの実例
境界知能や知的グレーゾーンの方にも強みがあったりします。
- 素直に人の話を聞ける
- 言われたことを真面目に取り組む
- ルールや手順を守ろうとする姿勢が強い
- コツコツと同じ作業を続けられる
- 実践しながら覚える力がある
- 人に対して優しく共感的な人が多い
- 協力的でチームワークを大切にする
- 裏表がなく正直な人が多い
- 指示が明確な仕事では安定して働ける
- 決められた作業を丁寧に行える
- 身体を使う仕事や実務的な仕事が得意な場合がある
- 生活経験から学ぶ力がある
- 周囲の助言を受け入れやすい
- 人に頼ることができる
- 環境が安定すると力を発揮しやすい
- 人とのつながりを大切にする
- 努力を継続する粘り強さを持つ人も多い
- わかりやすい説明があれば理解できる
- 実際の体験から学習する能力がある
- サポートがある環境では安定して働き続けられる
心理支援の視点では、知的グレーゾーンや境界知能の強みは、
「環境が合うと安定して力を発揮できる特性」
と説明されることが多いです。
例えば、
- 抽象的思考が苦手 → 具体的・実践的な学びが得意
- 複雑な判断が苦手 → 明確なルールの仕事で安定
- 自信が低くなりやすい → 支援があると大きく伸びる
といった特徴があります。
カウンセリングってどういうことに有効なの?
大人の 発達障害(例:注意欠如・多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)、限局性学習症(LD))や 境界知能 の方は、子どもの頃から「うまくできない」「努力が足りない」と言われ続け、自信を失ってしまう経験を積み重ねていることが少なくありません。
しかし実際には、能力や努力の問題ではなく、脳の特性や認知のスタイルの違いによって生きづらさが生まれていることが多いのです。
このような方にとってカウンセリングは、単に悩みを聞いてもらう場ではありません。
自分の特性を理解し、「なぜうまくいかなかったのか」を整理し、自分に合った生き方や工夫を見つけていく場所でもあります。
例えばカウンセリングでは、
- 自分の特性(注意・思考・感覚など)を理解する
- これまでの失敗体験を整理し、自己否定を減らす
- 仕事や生活での具体的な工夫を見つける
- 人間関係のストレスへの対処方法を学ぶ
- 自分の強みや得意な環境を見つける
といったことを一緒に考えていきます。
多くの方が、「自分の努力が足りないのではなく、合わないやり方で頑張り続けていた」ということに気づくと、心の負担が大きく軽くなります。そして、自分の特性に合った方法を見つけることで、生活や仕事の困りごとが少しずつ改善していくことも少なくありません。
発達特性や認知の特徴は「治すもの」ではなく、理解して活かしていくものです。
カウンセリングは、その人の特性を否定するのではなく、その人らしい生き方を一緒に見つけていくサポートです。
「どうして自分はうまくいかないのだろう」と一人で抱え込まず、専門家と一緒に整理していくことで、新しい見方や可能性が見えてくることがあります。
それが、発達特性や境界知能をもつ大人にとって、カウンセリングが役立つ大きな理由の一つです。
名古屋で大人の発達障がいとグレーゾーンの相談
愛知県名古屋市で大人の発達障がいとグレーゾーンのお悩みのご相談を受け付けております。(オンラインでもやっていますので全国各地から行うこともできます)
上記説明のカウンセリングをベースにしながらもその方に合わせてソーシャルスキルトレーニングや特性理解を行うことができる珍しいカウンセリングです。
※SST(ソーシャルスキルトレーニング)は自分の社会性の問題を理解し、トレーニングをしながら成功体験を増やし、スキルを習得しやすくする方法です。
自分の特性を理解して、どのようにすれば適応しやすいか、才能化できるのか、などを学ぶ機会にできます。
環境設定や周囲の理解が必要ケースもあります。
それらのサポートも行うことができます。
特に大事なのが就労です。
自分に合った職種や仕事を探せるかもとても重要になります。
合わない場所だと本当に能力が発揮できない方が多いです。
そういったところも一緒に考えていける相談になっております。
ご縁を感じたらご連絡をいただければと思います。

記事監修
公認心理師 白石
「皆様のお役に立つ情報を提供していきたいと思っています」

全国どこからでも専門的なカウンセリングと心理療法を受けることができます。
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