ついついネガティブに考えてしまう(マイナス思考)ことは誰でもありますが、その思考時間が長かったり、強かったり、そのこと自体を悪く捉えていると苦悩の時間が多くなってしまいます。
そういったネガティブ(マイナス思考)に考えてしまう悩みとカウンセリングの有用性についてこの記事では書いていきたいと思います。
もくじ
つらいネガティブ(マイナス思考)
ネガティブに考えてしまう
ついついマイナス思考になる
と繰り返していると
なんで自分はこんなに悪い方に考えてしまうんだろう
なんでこんな性格なんだろう
と批判的になったり
自己嫌悪になったりします。
本当につらい感情に囚われます。
そして
またそのように考えたら
自己批判や自己嫌悪になったりします。
非常につらいスパイラルの中で苦しむこともあります。
反すうとネガティブ(マイナス思考)
「反すう」という言葉をご存知でしょうか?
あの時こうしていれば良かったんじゃないか
ああなっていたら
こうなっていたら
なんでこうなったんだろう
という思いが湧いてきたり考えたりを繰り返したりするものです。
反すう思考とも呼ばれていますが、
無意識的に湧いてくる反すうと
意識的に思考する反すうがあります。
ネガティブとマイナス思考って必要?
「ネガティブにならないように」
「マイナス思考を治しましょう」
などの言葉や考え方が長年続いてまいりました。
現在もそのような考え方が多く残っていると思います。
確かにネガティブやマイナス思考によって
自己批判的になったり
自己嫌悪になったり
落ち込んだり
能力を発揮できなかったり
することがあるので
少しでも改善することは大切なことかもしれません。
そもそもネガティブやマイナス思考ってなんであるのか?
ネガティブは
悲観的、否定的、消極的という意味
で用いられている言葉です。
あまりよろしくない言葉に見えますが、
意味がちゃんとあります。
悲観的に考えたほうが、リスク管理になることがたくさんあります。
否定的に考えることによって、新たなものが生まれることがあります。
消極的になることによって、回避できるものがあります。
ですので一概に悪いものとは言えません。
ネガティブを0にマイナス思考も0にできないのは、
ある程度必要だからです。
ポジティブもネガティブも
全体的なバランスをとってみていくなかで
必要不可欠な要素です。
ネガティブ思考自体が悪いわけではないかもしれません。
マイナス思考自体が悪いわけではないかもしれません。
しかし、ネガティブ思考やマイナス思考が
ある程度を超えて
多くなったり、強くなりすぎると
行動ができなくなったり
やる気がなくなったり
明るく希望が持てなくなったり
してしまいます。
ネガティブとマイナス思考を悪化させるもの
ネガティブやマイナス思考自体を悪化させるものとして
自己批判(自責)
があります。
ネガティブな自分はダメだ、許せない、受け入れたくないと思う場合、
ネガティブな時に自分を責めたり批判します。
またネガティブやマイナス思考自体を強くしたり長期的に持続させたりしてしまうのも
自己批判(自責)
が深く関係していることがあります。
なんで自分は○○なんだ
どうして私は○○なんだ
また僕は○○なんだ
という批判や責める思いが「自己批判(自責)」です。
自己批判(自責)をしている自分
自己批判と自責をしてしまう自分がいます。
遺伝的な要素?
性格?
親や先生やある人に批判や責められ続けてきたから?
など原因は数えれば数える程出てくることがあります。
その原因に向き合って
心理的な技術などをうまく活用していくと
自己批判や自責に変化が出たり
ネガティブやマイナス思考にも変化が出たりします。
しかし気をつけないといけないポイントがあります。
原因がどうであれ、
自分が自分を責める、批判する癖がある
ということです。
原因に向き合って改善しても
自分を責める癖に変化が出なければ
意味がありません。
自分を省みて(かえりみて)
必要なことを変えて
成長するためには
ある程度の自己批判と自責が必要です。
そのある程度を超えると
より良くするために
自己批判や自責をしているのに
かえって
良くならない事態になることは
誰も望みません。
ある程度が重要
ある程度のネガティブ
ある程度のマイナス思考
ある程度の自己批判
ある程度の自責
が重要になっていきます。
多くの場合、これらは手段であり、目的ではありません。
多くの場合、目的は
より良くしたい
というところだと思います。
高すぎる目標設定で
目標を高く設定することで
人間は成長できます。
しかし高すぎる目標設定で苦しむ場合があります。
ネガティブを治さなきゃ
あの人みたいにポジティブでいなきゃ
マイナス思考を治さなきゃ
自分を責めることをやめなきゃ
などが苦しめることになったりします。
「治す」や「やめる」という言葉を私たちはよく使いますが、
100を0にするようなイメージがあります。
黒を白にするようなイメージがあります。
この言葉自体「極端」な意味合いを持つことがあります。
100が90になれば「良くなってきた」になるはずが、
「まだ治ってない」
という感覚になりやすくなります。
黒がグレーになってきたら「良くなってきた」になるはずが、
「まだやめられてない」
という感覚になりやすくなります。
このあたりの感覚がとても重要な意味を持つことが少なくありません。
ネガティブもある程度必要ですし
マイナス思考もある程度必要ですし
自己批判もある程度必要ですし
自責もある程度必要です。
そのある程度のところに目標を設定して
自分のペースで少しずつ小さな変化を感じながら進めていくことが
大切です。
カウンセリングの有用性
ネガティブに考えすぎる癖やマイナス思考な性格的特徴がある場合、どうすればよいでしょうか?
先程も書きましたようにその特性を持っている自分への自己批判や自責をできる限り減らし、受け入れることが先決になります。
意外なことにこの受け入れる作業を通して進めていくと、ネガティブ度やマイナス思考の強度が下がってくることも多くあります。
直すといった方向よりもそういった受け入れる作業には心理の世界では大きな効用を示すことがあります。
また次にどのくらいのネガティブ:ポジティブのバランスが自分にとってちょうど良いのかを行っていくことも重要です。
このあたりは極端になりやすい傾向がありますね。
適切に物事を見る練習にもなるので、カウンセリングセッションではこのパートも重要視しています。
またネガティブに考えてしまう、ついついマイナス思考になるといった背景には「信じる気持ちの喪失や疑い」があるケースも非常に多くあります。
信じていたものが信じられなくなるといった人生経験を体験することで、自然にネガティブシンキングのレベルが強くなってしまうこともあるのです。
そういった体験や経験を第三者に話し、今一度改めて向き合っていくとこの「信じる気持ちの喪失や疑い」が晴れてくることも多くあり、信じる気持ちや安心感を取り戻すような方向へ進んでいきます。
またカウンセリングでは、自分でも受け入れられていない自分をカウンセラーが受け入れる作業を感じられるところからスタートするところにも重要な意義があるように思います。
そういった経験と体験の中で新たな気持ちが生まれ、理解され、共感され、自分の気持ちも新たなポジティブな方向へ向かい、適切なネガティビティを持ちながら進んでいけるように思います。
この記事はかなり昔に書いていたため既存の記事とは異なる表現もおおくありますが、今回はあえて修正せずに記載しました。
少しでもご覧頂いている方にとって少しでも参考になれば幸いです。
記事監修
公認心理師 白石
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