日々の生活の中で、ふとした瞬間に
「…私、今どんな気持ちなんだろう?」
と感じたことはありませんか?
楽しいのか、苦しいのか、悲しいのか。
なんとなくモヤモヤしているのに、はっきりと理由がわからない。
自分でも自分の心がよくわからなくて、戸惑う。
今日はそんな「自分の気持ちがわからない時」に、どんなことが心の中で起きているのか、そして「心理カウンセリング」がどのように役に立つのかについてお話ししてみたいと思います。
もくじ
なぜ自分の気持ちがわからなくなるのか?
私たちは、いつも自分の感情をはっきりと意識して生きているわけではありません。
むしろ現代の忙しい生活の中では、「感じる」よりも「こなす」「頑張る」ことに集中しがちです。
気づけばこんな状態になっていませんか?
- 「何かがつらい気がするけど、理由がわからない」
- 「感情が湧いてこない。無感覚みたい」
- 「疲れているのに、自分では『大丈夫』って思ってしまう」
実はこれ、珍しいことではありません。
多くの人が経験する“心のサイン”なんです。
その背景には、こんな要因が隠れていることがあります。
たとえば、
- ストレスや疲労の蓄積:日常生活や仕事でのプレッシャーが強いと、心の余裕がなくなり、自分の気持ちに気づく力が鈍くなります。
- 感情の抑圧:幼少期から「泣くのはよくない」「怒ってはいけない」といった環境で育つと、自分の感情を感じること自体にブレーキがかかることがあります。
- 頭で考えすぎる癖:気持ちよりも理屈で物事を処理する傾向があると、自分の本音が見えにくくなることがあります。
- 他人に合わせすぎる傾向:周囲に気を遣いすぎると、自分の本当の気持ちや感情が後回しになり、気づきにくくなります。
などの影響を受けている場合があります。
ストレスの影響があったり、
余裕が心になかったり、
昔からの感情や気持ちの抑圧(見ないようにするクセ)があったり、
考えすぎてわからなくなったり、
合わせすぎて自分の気持ちがわからないことが癖になっていたり、
いろいろな影響が相互に重なって「自分の気持ちがわからない」ということが起きてしまうことがあります。
また
- とてもつらいショックな出来事に遭遇した
- こころがショック状態
- とてもつらい感情がでるため隔離させてわからなくしている
のように強い衝撃を受けた時も「自分の気持ちがわかりにくくなる」ことがあります。
※このような強い感情や気持ちの隔離、ショック状態がある場合は、できるだけ専門家や心理カウンセラーの助けを借りて安全性を確保し、無理のないように進めていくほうが良いかもしれません。
自分の気持ちがわからない状態が一時的なものであればいいのですが、
深い悩みになったり、
自分の方向を見失ったり、
本当の自分の気持ちがわからないと感じたり、
持続的に長期間続いたり、
すると問題になることがあります。
そんな時は、少しその自分に向き合ってみたほうが良いかもしれません。
自分の気持ちを知るためにできること
一般的に自分の気持ちを知るためにできることとして、このようなことがあります。
- 日記をつける
思ったこと、起きた出来事、それに対する自分の反応を記録していくと、心の流れが見えやすくなります。 - 身体の感覚に注目する
気持ちがわからないときは、身体が先に反応していることがあります。たとえば「胸が苦しい」「肩が重い」など。そこから感情にアプローチできることもあります。 - 「〜かもしれない」で書いてみる
「本当は怒っているのかもしれない」「寂しいのかもしれない」と、仮定の形で気持ちを言葉にすると、自分の感情が徐々に明確になります。 - 気にせず進む
違和感が強くないもの、進むと改善するものであれば、気にせず進む方がよい場合もあるかもしれません。 - 人に話してみる
人に思っていることを相談したり、話してみることで気づくことが増えるかもしれません。無理をして話すとつらい場合もあるので無理のない範囲で行うほうが良いですね。カウンセリングはそのあたりの難しさを理解したうえで話しやすくカウンセラーが促してくれます。
心理カウンセリングについて
カウンセリングとは?
心理カウンセリングは、専門の訓練を受けたカウンセラーと対話を通じて、自分の心の状態を整理し、理解していくプロセスです。アドバイスも必要に応じて受けることもできますが、「自分の内面を安全な場所で見つめ直す時間」と考えるとわかりやすいかもしれません。
カウンセリングが役立つ場面
- 自分の気持ちがわからない
- 漠然とした不安や虚しさがある
- 過去の出来事が今でも心に影響している
- 人間関係で悩んでいる
- 自分を責めてしまう癖がある
- 考えすぎてしまう
カウンセリングの効果
- 自分の本音や感情に気づけるようになる
- 考え方や見方に柔軟性が出てくる
- 自分を責めることが少なくなり、心が軽くなる
- 安心して話せる「居場所」ができる
よくある誤解
誤解 | 実際 |
---|---|
カウンセリングは病気の人が受けるもの | 健康な人でも、心の整理のために受けてよい |
カウンセラーが解決策をくれる | 解決策を押し付けず、自分で気づくのを助けてくれる |
一度で全部話さなければいけない | 何回か通いながら、少しずつ心を開いていける |
わからないという感覚
「自分の気持ちがわからない」という感覚は、
言い換えれば、“自分の気持ちを大切にしたい”というサインでもあるかもしれません。
私たちはいつも、自分の感情を完全に理解できるわけではありません。
でも、「わからない」と気づくことから、少しずつ“自分自身”との関係は変わっていきます。
一人で抱えきれない時は、カウンセリングなどのサポートを受けるのも一つの方法です。
誰かに話すことで、自分の気持ちが静かに、でも確かに言葉になっていくことがあります。
焦らなくて大丈夫。
少しずつ、あなたの心の声に耳を傾けていけるといいですね。
カウンセリングしらいしの相談室

愛知県名古屋市昭和区川名にあります。
子供さんの下校時でなければとても静かで気持ちの良い風が吹く落ち着いた場所です。
この相談机は心理カウンセリングを始めた10年以上前から使っている愛用の一枚板です。(たくさんの方を迎えてくれました)
こちらに来ていただいてご相談も可能ですし、お電話やオンラインでもご相談に乗っています。
ぜひご活用ください。

記事監修
公認心理師 白石
「皆様のお役に立つ情報を提供していきたいと思っています」

全国どこからでも専門的なカウンセリングと心理療法を受けることができます。
電話番号:090-2862-4052
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